サンクスカード秘話 | コンビニをもっと元気にするプロジェクト!〜たった1つの要素にフォーカスすれば、お店は変わる!〜

コンビニをもっと元気にするプロジェクト!〜たった1つの要素にフォーカスすれば、お店は変わる!〜

コンビニをもっと元気にしたい!
そんな一つの思いから始まったブログです。
「コンビニで働く人」にフォーカスしていきます。

こんにちは!
コンビニコンサルタントのやす さやかです。


研修に来られた受講者さんの中に、
こんな方がいました。


「ウチの店、スタッフ間のコミュニケーションが
本当に弱くて、大変だったんです。
時間帯ごとのトラブルも激しかったし…。」


そう、お話を、隠すことなく始めてくださった、
とあるお店の店長さん。


コンビニって、本当に業務がたくさんあって、
忙しいんです。仕事を見つければいくらでもあり、
なくなることもないんですね。


そんな状態で、スタッフさんとコミュニケーションを
円滑にしていくのって、そう簡単なことではないんです。
この方のお店も、また、たまたまその場に居合わせた、
他のお店の店長も、まるで自分のことのように、
耳を傾け始めたのです。


「例えば、ある日、夜勤がたまたま接客で忙しくて、
納品された商品が、全部出せなかったときがありました。
引き継ぎで出勤して来た日勤のスタッフがビックリして、
夜勤に問いつめちゃったんです」


他の店長たちも私も、次を予測しつつ、
ゴクリとつばを飲み込みます。


「そうしたら、もう、夜勤がブチ切れちゃって。」


あぁ、やっぱり…。。
そこから、ほころびが出てくること、本当に
たくさんあるんですよね…。


私がかつていたお店も、そうでした。
私がいたお店は、朝、昼、深夜にピークのある
ものすごい忙しいお店だったので、売上もそこそこ
高く…。ということは、当然ながら商品の納品量も
多かったわけです。


夜勤スタッフの終業までに、
とても全て出せる状態ではありませんでした。
日勤スタッフとの衝突が起こるのも、ある意味、
仕方がなかったのかもしれませんが、そのときに、
この店長の対策を知っていたら…と、
今でも思います。


さて、話を元に戻しましょう。


「で、自分もどうしたらいいかわからなかったんです。
そこで、ある方から聞いた方法を思い出しました。
それは、100均でウォールポケットを買ってきて、
ポケットのそれぞれの部分に、スタッフの名前を
書いたんです」


他の店長たちの身が前傾姿勢になります。


「そして、そのポケットに入る紙を用意します。
裏紙じゃなくって、一応ちゃんとした形の、
白い紙を用意しました。で、何を書くかというと、
どんな小さなことでもいいから、感謝の気持ちを
伝えたい人に対して、ありがとうを伝えるんです。
たとえば…」


たとえば?


「日勤スタッフAが、夜勤スタッフBに対して、

「いつも納品を荷受けしてくれてありがとう」

と書くんです」


おおお~!!!
なるほど~!!!!
店長たちの口からスラスラ~っと出てくる感嘆。
同時に、他の店長たちのペンも、スラスラ~っと、
紙の上を走ります。


「そして、その紙を、Bの名前が書かれたポケットに
入れるんです。すると、Bが次に出勤したときに、
自分のポケットに、紙が入っていることに気づきます」


Aの字でありがとうと書かれた紙を受け取った
Bの気持ちは…もう、想像がつきますよね。


「嬉しくなったBが、今度はAに

「こちらこそ、いつもたくさんのお客さまに
接客してくれて、ありがとうございます」

と、返事を書くんです。それでも嬉しさが
収まらないから、夕勤スタッフのCにも、

「油を毎日交換してくれて、ありがとう」

と書いて、どんどんありがとうを伝播させていく。
このおかげで、実はいま、自分の店の
コミュニケーションは、すごく活発になっています」



そう、話し終わった店長の表情は、
きっとお店でスタッフに見せているのだろう、
優しい笑顔になっていました。


そして、周りの店長も、もちろん、私も、
気づいたら、笑顔のおすそわけをし合っていました。



もう一度おさらいすると、このサンクスカードは、
あるコンビニ店舗の事例です。
きっと、それまではそのお店だけだったのが、
今では私もどんどん広めているので(笑)、
もしかしたら、いろんなお店で、ひっそりと、
行われているのかも、しれませんね★



こんなふうに、店長たちは、スタッフさんとの
コミュニケーションに、日々悩みながら、
真剣に向き合っています。


彼らの努力が、もっと、いろんなところで伝わり、
報われて行くといいなあって、思うのです。