3/26にCFTCが日本の証拠金規制に関して米国規制との同等性を認可した。簡略化して言うと、日本の証拠金規制に従っていれば、米国規制に完全に従っていなくても、問題がないということになる。例えば、米国規制ではT+1の担保徴求が求められているが、日本の規制では日数の制限はなく、「遅滞なく」徴求すればよいことになっている。このため、担保提供が即時にできない一部の市場参加者は日本の規制上はT+2や3でも問題ないものの、米国規制を満たせないため、米銀とは取引が困難になるという状況が続いていた。
日本の証拠金規制は、金融全般に大きな影響を及ぼす大手金融機関に関しては証拠金規制、システミックリスクの大きくない市場参加者に対しては監督指針によるガイドラインが定められていた。証拠金規制はある程度米国規制と同等であるため、あまり問題にはならかったが、監督指針の方は規制と言うよりはむしろガイドラインの位置づけなので、同等性評価を得るのが難しく、米国規制に従わなければならなかった。
つまり、大規模金融機関は日本の規制に従っていれば良いが、小規模参加者は米国規制に従わなければならないケースがあるというおかしな状況であった。
もっとも、本件に関してはNo Action Letterが出ており、事実上の手当てはされていたのであるが、すべての市場参加者にわかりやすい形で書かれておらず(なおかつ英語なので)、実際には保守的にそれに依拠しないというところも多かった。今回のCFTCの決断により、こうした懸念は払しょくされ、証拠金規制に関するクロスボーダーの問題は幕を閉じることになる。一部止まっていた米系銀行との取引もこれで再開されることになるのかもしれない。
CFTCは翌日にはオーストラリアにも同様の同等性を認めており、以前に比べるとかなり態度を軟化させている。金融危機後は米国の規制を世界に当てはめるかのような勢いだったが、ここへきてあらゆるルールに代替的コンプライアンス、つまり各国の規制を尊重する方向に傾いているように思える。
クロスボーダーにまたがる金融規制を成り立たせるためには、世界中の規制を極力統一するか、各国の規制を尊重し、同等性を認めるかの二つの方法があるが、やはり各国にはその国の特殊事情もあるだろうから、極力規制の統一化を図り、それでもカバーできない部分は同等性評価に委ねるというのが正しい方向なのだろう。
あとはETPについての同等性も早めに認めてほしいものである。