再開の依頼が複数あったため、久しぶりに投稿します(このご時世なので当たり障りのない内容しか書けないかもしれませんが)。
所謂No-deal Brexitが起きた場合に最もマーケットに影響があるのは、LCHにおける清算業務の継続可否だと思われるが、先週確認された1年間の猶予措置によって最悪の事態は免れた。個人的にはせいぜい半年かと思っていたので、思ったより長い印象を受けたが、カストディアンに対しては2年間の猶予も認められているので、市場への悪影響を懸念する声が強かったのではないかと想像される。ただし、欧州委員会としては英国以外で存続可能な選択肢を確保するために移行期間が必要とコメントしているので、LCH以外への移行を考慮しているようにも受け取れる。
一方LCH、ICE Europeは、ESMAに対してNo-deal Brexit後もEU27の参加者に対して業務が継続できるよう申請を行った。報道にあったように16の金融機関が既に金利スワップを英国からドイツに移すことを検討しており、ドイツで2番目に大きなアセマネもLCHにおけるEuro建てのスワップを閉じるとしている。
今後どれだけのポジションがLCHから他に流れるかは不明だが、CCPが異なるとプライスが変わってしまう他、ディーラー等の巨大なポジション移管に関してはオペレーション面でもハードルが高いことが予想される。ただし、こうしたCCP間のポジション移管のフローを確立しておくのは、長い目で見た金融の安定という観点からは望ましいことなのかもしれない。