業界で続けてきた当初証拠金の標準モデル、所謂SIMMについて一定の進歩があった旨の報道があった。
日米欧の3当局にSIMMについての提案が既に送られたと報道されている。
記事によると、ISDAではグロスではなくネットで当初証拠金を拠出するとともに、来年12月に迫った施行開始日を遅らせるよう働きかけてきたが、二つとも認められる可能性は低いように読める。

あとは感応度ベースのSIMMが最近公表された米国のマージン規制のモデル要件を満たすかどうかが焦点となる。米国の規制は一読する限りかなり厳しい内容になっているため、SIMMでは少し物足りない点があるようにも思えるが、逆にSIMMが使えないとなると、各社が独自モデルを当局に申請することになるため、当局サイドも大変だろう。ただし、米国では既に資本計算等で主要行のモデルに精査を終えており、残高4兆ドルを超えるような大手であれば、ほぼ内容を把握しているため、その内部モデルを使えと言ってくる可能性は残されているようにも思う。
何故なら米国では優良ヘッジファンド向けに99%2週間のVaRをベースに当初証拠金を計算する仕組が10年以上前から一般的になっており、各社とも内部モデルを使おうと思えば、既存のモデルの若干の手直しで対応できてしまうからだ。

ただし、これを中堅金融機関にまで広げるのはかなり大変だ。あとは米国当局が先進行並みのモデルをスワップディーラーに求め、それに対応できないところには標準テーブルを使わせるのか、それともSIMMを認めるのかが、焦点になる。