予定通りMoody'sがGlobal Bank15行の格下げを行った。概ね事前アナウンスの通りの格下げであり、水準自体には驚きはなく、マーケットは冷静に受け止めたようだ。実際格下げ対象となった銀行の中には株価が上昇し、信用スプレッドが縮小したところも多かった。
米国では既に一般的ではあるが、様々なところでMoody'sの格下げを信用状況の判断基準に使わないというところが増えてきた。LCHは5月から格付基準を廃止しており、日本のCCPも導入当初から格付のみによって参加者を制限することはしていない。他のCCPの中にはMoody'sのみを使わないことを検討しているところがあるという噂もある。
投資家の中にも、格付基準によって投資方針を決めているところが日本では多いが、この傾向も廃れていくことになるだろうし、当局も米国のように格付会社依存を禁止しても良いかもしれない。投資とはあくまでも自己判断であり、AAだからといって投資した後に損失を被っても誰も補償はしてくれない(社内向けの言い訳としては使えるだろうが)。このような内規が投資家の信用判断能力の低下につながったといっても言い過ぎではないだろう。
今後は格付会社への過度の依存が是正されていくだろうし、今回の一連の保守的な格下げがこの傾向を一段と加速させることになるだろう。また、正しい格付会社の選別という方向に進むかもしれない。その意味では、比較的まともな分析をしている日本の格付会社には期待したい。
米国では既に一般的ではあるが、様々なところでMoody'sの格下げを信用状況の判断基準に使わないというところが増えてきた。LCHは5月から格付基準を廃止しており、日本のCCPも導入当初から格付のみによって参加者を制限することはしていない。他のCCPの中にはMoody'sのみを使わないことを検討しているところがあるという噂もある。
投資家の中にも、格付基準によって投資方針を決めているところが日本では多いが、この傾向も廃れていくことになるだろうし、当局も米国のように格付会社依存を禁止しても良いかもしれない。投資とはあくまでも自己判断であり、AAだからといって投資した後に損失を被っても誰も補償はしてくれない(社内向けの言い訳としては使えるだろうが)。このような内規が投資家の信用判断能力の低下につながったといっても言い過ぎではないだろう。
今後は格付会社への過度の依存が是正されていくだろうし、今回の一連の保守的な格下げがこの傾向を一段と加速させることになるだろう。また、正しい格付会社の選別という方向に進むかもしれない。その意味では、比較的まともな分析をしている日本の格付会社には期待したい。