私は以前にも書かせていただきましたが、DBSを搭載して10年になります。

もうあの忘れもしない10年前の手術から3回、この大学病院にはお世話に

なっています。

 

いつも入院すると、少なからず事件に巻き込まれるのですが、今回もその通りとなってしまった。。。。全くもう〜。

 

入院も3回目ともなると、勝手知ったる何とかで

部屋の希望を出す時も、一人部屋、二人部屋、3人、4人、8人とある中で選ぶのだが、初めは一人部屋が第一希望で、二人部屋を第二にしていたのに、今回はそれを途中で変えてしまったのがいけなかった。

 

前に見た一人部屋というのが一人で使えるというだけで、その環境に見合わない高額な料金というイメージがあったため、今回は二人部屋を第一に訂正したのだが、それがまずかった。

 

入院はたったの2泊なので、まあ2人だろうが3人だろうがオッケー!!

くらいに思っていた。

 

しかし。。。。その考え方は甘い。。。甘すぎたのだ

 

当日、

「2人部屋はいっぱいなので、3人部屋になりました」

と、担当者から軽く言われ、少し気にはなったがまあ2泊だから。。と無理やり納得した。

 

案内された病棟は以前と変わらずかなり古く、長い廊下の果てに

 

恐怖の3人部屋はあった。。。

 

今思い出しても、あれは悪い夢

クソババアとクルパーの地獄絵図

としか言いようがない。

 

まず、案内されて説明を受け、担当看護師が帰った後部屋の二人のばあちゃん達に軽く挨拶をしようと思って立ち上がった時、巡回看護師が部屋に入って来た。

 

私の反対側にいるばあちゃんに普通に大きな声で

 

「血液検査の結果が出たよ。コロナでもインフルでも無いって。良かったね!」

 

だって。

 

「ヒッ!ヒエ〜〜〜〜〜〜!!!」

 

立ち上がった腰をベッドに戻して

 

すぐに先ほど送りに来て、帰って行った夫のヨンファンさんにラインをした。

 

「信じられない!部屋で咳してるばあちゃん、コロナかインフルの可能性があったみたいで、血液検査の結果は。。。。。。」

 

と、説明した。

 

「本当か?」
とヨンファンさんもびっくりしてたが、かと言って明日の手術のために入院したわけで、満室の病棟で同室のばあちゃんに出てってくれとも言えない。

 

マスクをしっかりして、ばあちゃんとは反対側に身体を向けてひたすら眠くなるのを待った。

 

そして、まったりとした時間は過ぎ、消灯となった

少しして、咳き込みばあちゃんと私との間にいるばあちゃんが寝息を立て始めた。

気持ち良さそうに

 

「ズ〜〜〜ッ!!ズ〜〜〜〜ッ!!」

 

と。

 

 

すると咳き込みばあちゃんが、なんと

 

「うるさい!!!」

 

と結構大きな声で言ったのだ。

 

ウソ!なんで?ちっともうるさくなんか無いのに。

それから何度も何度も咳ババアは真ん中の寝息ばあちゃんに

 

「うるさい!!!」

「うるさい!!!」

「うるさい!!!」

 

と、せっかく気持ち良く眠ってるばあちゃんに

ひどい言葉を浴びせ続けた

 

あまりにひどいので、私も言った

 

「うるさい!!あなたのそのうるさいっていう言葉が私にはうるさいのよ。」

 

結局、一睡もできず最悪の気分で朝を迎えた

今日が本番だ、ばあさんに構ってる時間は無い。

担当看護師が来て熱を測ると。なんと7度5分もあった

インフルでも移ったか?と一瞬思ったが

風邪の症状は全く無かったので、若干目眩はあったものの巡回看護師には、なんの問題もないと伝えた。

 

そして。。。11時からオペは始まった。

今回のオペは、埋め込まれた二つの電池を一つにして

充電式に変えるというものだ。

手術台に乗るときはいつも絶望的な気持ちになる。

 

「眠くなりますよ」

 

と言われてから、目覚めるまではあっという間で、看護師の女の子に名前を呼ばれて

覚醒すると、もう自分のベッドに居た。

 

電池を埋め込んだ場所に少し鈍痛がある。

昨日は一睡もできなかったが、今日は疲れてもいるからきっとぐっすり眠れるだろう。

と思っていたが、甘かった。

 

昨日は咳込みババアだったが、今日は新しく入院した患者が本物のアレだったみたいで、消灯の二時間前あたりから騒ぎ始め

 

「助けて〜〜〜〜!!誰か助けて〜〜!!警察呼んで〜〜〜!!もう嫌なの、こんなところに居たくな〜〜い!!誰か助けて〜〜〜〜!!警察呼んで〜〜!!」

 

と、繰り返す、繰り返す。。。ドアを蹴る、物を投げる

消灯時間を過ぎても、永遠に続く悪行雑言。。

隣のばあちゃんは、なんかそれについて怒っているようなんだが

 

「変な歌歌ってるね〜。変な歌だよ。」

 

と完全に意味不明なことを言い散らかしてる。

そのうちに、昨日うるさい!を連発してた咳込みババアが今度は寝息を立て始めた。

 

すると、今度は隣のばあちゃんが

 

「うるさい!!!」

 

と。

 

「え〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ?!!」

 

そして、廊下では

 

「助けて〜〜〜〜!!誰か助けて〜〜〜〜!!警察呼んで〜〜〜!!」

 

って、それは私が言いたいよ。

 

そこで気がついたんだ。ここにいる患者はみんな脳外科に通ってる人達だから基本的に脳に問題のある人達

 

そんな人達が集まるとこんなになっちゃうんだ。

 

地獄絵図・・・ですね

 

しかし、私も術後でぐったりしてる時に、この状況ってどうなんだ?

だんだん怒りが込み上げてきて、ナースコールをした。

 

ナースではなく、夜勤の看護師で少し障害を持っているらしい男性が来てくれた。

本当は怒鳴りたかったが、優しそうな人だったので

 

「アレ、なんとかしてくれませんか?一体何時間ああやってるの?他の部屋に移したらいいでしょう?みんな迷惑してるのよ。私は術後なのよ。」

 

と、目一杯怒ってますオーラを出しといた。

その優しい感じの障害を持つ看護師は、申し訳なさそうに

 

「すみません、担当に伝えます。」

 

と言って帰って行った。

 

その後もアレは散々騒いでいたが、急に静かになった。

多分、本人が寝たか、部屋を移されたかで決着したのだろうと思った。

 

さあ、これから寝られる。。。と思ったが、事件はこっからだった。

実際少し寝たのだろう、夜中の一時に目が覚めた。

 

なんか隣のばあちゃんがゴソゴソしている。

部屋の中のポータブルトイレを使うらしい。

ポータブルトイレを使う患者との3人部屋って、嫌だな。

と思いながら、ウトウトしていたら、

 

「ん〜〜〜、ん〜〜〜〜」

 

と言っている。

そのうちに私にも何をしているかが鮮明にわかってきた。最近鼻が効かなくなっているが、そんな劣化した鼻でも感じる異様な匂い。

 

しかしこの2晩があまりに酷かったので、もう何をか言わんや、という気持ちで起き上がれないまま文句を言おうと思った矢先、

 

「これは、やっぱり持って行かないとね。」

 

と言って、カーテンをジャッと開けてナースセンターに持って行くらしい音が聞こえてきた。

 

そっからの夜中のナースセンターったらなかった。

エマージェンシーコールが鈍い音で鳴り、駆けつける職員、全身ビニールで覆われたナース、延々と続く長い廊下の拭き掃除。

 

もう何も言えない私。。。。

 

本当にこの病気に選ばれた私って、何だろう。。

なんで私なんだろう?といういつものシンプルな問いが続く

 

結局2晩眠れなかった。

 

迎えにきてくれたヨンファンさんを見た時

なんか、涙出るほど嬉しかった。

神だ!と思った。

 

10戒に出てくるモーゼみたいだ

と思った。

 

 

おしまい