愛をこめて花束を






大学が夏季休講になってから数日後。


私は、とある理由でノーブル・ミッシェルの空港に来ていた。


(パーティーに誘われたのはいいけど・・・・・・行ってもいいのかな・・・・・・)


そう思いながら私は携帯を開き、ノーブル・ミッシェルを治めるノーブル様こと、ノンちゃんからのメールを読み返す。


『近々、毎年6ヶ国で開催されるサマーフェスティバルが始まる。その祝賀会がノーブル・ミッシェル城で行われるから、良かったら遊びにおいで』


読み終えてから腕時計に目を落とすと、待ち合わせ時間が迫っていることに気が付いた。


(・・・・・・いけない!えーっと・・・・・・)


私は携帯をしまうと、混雑する空港内をかきわけるようにして進んだ。


すると、その先にノンちゃんの執事、ゼンさんの姿が見える。


相手も私に気づいたようで笑顔を返した。


まみ「す、すみません、お待たせしてしまったみたいで・・・・・・」


息を切らせながらそう言うと、ゼンさんは私のカバンにスッと手を差し出す。


ゼン「私もちょうど来たところですから。・・・・・・荷物をお持ちいたします」


まみ「あの、これくらい大丈夫です」


ゼン「いえ、お客様に、自らお荷物を持たせるようなことはできませんから」


そううながされ、私はカバンを渡した。


ゼン「では、参りましょう。外に車を停めておりますので・・・・・・」


まみ「あ、はい」


私はこれから始まるパーティーに少し期待しながら、ゼンさんのあとをついて行くのだった。




゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚ ゚・*:.。..。.:*・゚゚・*:.。..。.:*・゚




(やっぱり、ここは別世界だなあ・・・・・・)


ゼンさんと一緒にパーティー会場に足を踏み入れた私は、あいかわらずの豪華さにため息をついた。


だが、食事がバイキングになっているなど、いつもより少しフランクな雰囲気で、私はなんとなく力を抜いた。


まみ「あの、ノンちゃ・・・・・・ノーブル様に招待していただいたお礼を申し上げたいんですけど・・・・・・」


そう言うと、ゼンさんはやわらかい表情で頭を下げる。


ゼン「かしこまりました。・・・・・・では、こちらへどうぞ」


ゼンさんの後ろをついて少し歩くと、ノンちゃんの姿が見えた。


久しぶりに見るその姿は、とてもお元気そうで私はホッと胸をなで下ろす。


ゼン「ノーブル様、○○まみ様をお連れしました」


そう言うとノンちゃんは、私に向かって優しく微笑んでくれた。


ノーブル「おお、よく来たのう」


その言葉に私は深々と頭を下げる。


まみ「本日はパーティーにお招きいただきまして、誠にありがとうございます」


ノーブル「ふぉっ、ふぉっ・・・・・・そんなにかしこまらなくとも大丈夫。今日はゆっくり楽しんでいっておくれ」


そう言ってノンちゃんは、近くにいたウェイトレスからシャンパングラスをふたつ受け取り、そのうちのひとつを私に差し出した。


まみ「ありがとうございます」


ノーブル「サマーフェスティバルは、平和の祭典でもある。各国の王子たちもそろそろ到着するころ・・・・・・」


そう話している間に会場の扉が開き、各国の王子様たちがゾロゾロと会場に入ってくる。


すると、会場がざわつき始めた。


その様子を、シャンパングラスを手にしたまま見つめていると、ノンちゃんが楽しげに微笑む。


ノーブル「さて、役者もそろったようだし、そろそろ乾杯といくかのう・・・・・・」


その声に合わせ、会場にいる人たちがグラスを手に持ち始める。


そして、その場にいた全員の視線が、ノンちゃんに集まった。


ノーブル「世界の平和が、よどみなく続くことを祈って・・・・・・乾杯!」


挨拶が終わったあと、私はひとりで隅に立つ。


(ノンちゃんに渡してもらったお酒も飲み干しちゃったし・・・・・・うーん、やっぱりこういう場所に私は場違いなんだよね・・・・・・)


そう思った瞬間、私は誰かに声をかけられた。


振り返るとそこにいたのは・・・・・・





~各王子様ルートへ~





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