パパが一足先に実家へ帰っていった。

私の妊娠が判明してから、都会で叶えたかった「夢」を一旦諦めて、地に足のついた生活をしようとしてくれている。

パパは、3月末で都会での仕事を辞めた。
明日から実家で新しい仕事を探すために田舎へ発った。

パパの仕事は夜勤だったので、私はこの時間はいつも一人で過ごしていた。
半年もこの生活を続けていると、不安なこともなくなったし、寂しくもなくなった。
逆に気楽なぐらい。(笑)

夜はいつも一人で過ごしてたし、全然平気!と強がっていたけど。

考えてみると、ここに越してきて半年、パパ以外に頼れる知人がいるわけでもない。
今の職場で知り合った仲間とも、そんなに親しいわけでもない。

新幹線の改札で後ろ姿を見送った後、しばらくその場から動けなかった。

これからどうしよう・・・。

私も約二週間後には実家に戻るんだけど。
現実を目の当たりにすると、突然不安が襲ってきた。

涙が出そうになった。

涙の訳は、不安ももちろんだけど、それに加えて、もうすぐ生まれてくる子供のために「夢」を諦めて田舎に戻る決心をしてくれたことに対する感謝の気持ちが大きかったかもしれない。

「やっといきがいを見つけた!」
嬉しそうに言ってくれた日のことが忘れられない。