過去 END | 意味なんてないよ

意味なんてないよ

ただ、書きたいことを書くだけです。

彼女は彼の友達と付き合うことになったのだ。
その瞬間を目の当たりにした彼。
あれだけ長い間好きでいたのに、新参者に取られて行った彼女をずっと見ていた。彼女の姿が見えなくなるまで。
ホントに可愛そうで仕方なかった。こちらが泣いてしまうほど彼が哀れでならなかった。



















彼女と付き合った彼の友達は、自分が彼女を好きになるよう仕向けた人達の中の一人だった。
















全ては自分のせいだ。こんな未来を思い描いてはいなかった。
ただ、彼が諦めればいいと。
















どう償えばいいのだろう。彼は好きな人を失い、いろんな感情を失い、同級生からの信用も失った。
それも、全て自分のせい。
自分はただ、この先彼が幸せに生きていくことを願うことしか出来なかった。













***
今やもう、彼は社会人となった。
どんな高校生活を送ったのだろうか、そんなことを知る権利は自分にはない。
















そして、この前のお盆休み。地元を離れていた彼が帰省して来たらしい。
彼と仲のいい友達によると、彼は彼女と遊ぶらしい。すごい、一体何年の片思いだ。
あれだけ、自分を好いてくれる彼に対して彼女はどう思っているのだろうか。
彼の友達とまだ続いてるって話は聞くし、彼に恋愛感情がないことは確か。














それなのに、何故彼と遊ぶのだ?
彼女なりの優しさなのだろうけど、それが彼をどれだけ傷つけているか。





多分、誰もが思っていることだろうと思うけど突き放した方が彼も潔く終われると思う。







だって、終わってもいないことを忘れられるはずがないでしょう?彼が不憫でならなかった。














何故か未だにLINEはからと繋がっている(話してはいない)から、一言コメントで分かった。
彼はまた、彼女に傷つけられたのだろう。
彼女の優しさに。優しい彼だからこそ、報われなく傷付きやすいのだろう。




















自分がいなければ、彼の運命は違ったはず。
彼と彼女が結ばれるか、それは分からない。
でも、今よりかは全然、活き活きとした昔の彼であるだろう。彼の未来を壊した自分が言うのだから間違いないと思う。

















彼女を作るチャンスもない、同級生に嫌われるなんてこともなかったはず。


















ホントにごめん。
彼のことだからそう言ったとしても許してくれるだろう。おどけて笑って、「ん?そうだったの?」なんて知らなかった振り鈍感を装って。

















だけど、そんな機会はもう無いだろう。
















実は、ある商業施設で彼とすれ違った。
話しかけてはいけないと思ってたから話しかけはしなかったけど目は合わせた。








今度は下を向いてないよ。








あの時みたいに話しかけて。












そんな期待をして。













しかし、彼はまるで通行人を見るような態度。
忘れられていたのだ。悲しくもあったが嬉しくもあった。こんな自分の存在なんて忘れて欲しい。














こんな自分でも、まぁまぁ幸せな生活を送っている。平凡な生活。彼が望んだ生活。
そんなものを自分が送っているのは申し訳ない。
このブログを書こうと思ったのは、お盆休みを経て残しておくべきだとおもったからだ。
彼の痛み、自分の罪を。











彼がこのブログを見つけてくれることを願う。





さよなら。












































私の初恋の人。




fin