ある日ぃ、私が公園のベンチに座って休憩しているとぉ…
同じベンチの少し離れた所に、一人の男性が座ったんですけども…
その方とても愛想の良い方でしてねぇ、その方と雑談している内にぃ、
お互いの身の上話になりましてねぇ…
聞くところによるとぉその方はぁ、「JW」という宗教の信者の方ということが分かったんですよぉ…
うぅん…やっぱりその宗教の影響なんでしょうかねぇ…なぁんかこう、他の人と違うんですよねぇ、雰囲気というかなんというか…
それで私、思い切ってこう尋ねてみたんですよ、
「あなたを見ていると、他の人と何かが違う感じがするんですよねぇ…あのぉ…率直にお聞きしますけども、あなたと他の方達との違いって、何ですか?」
するとその方は、満面の笑みを浮かべて、こう言ったんですよ…
「そうですねぇ…一言で言えば…この世のものではない、っていうことですかね…」
えっ?『この世のものではない』?…その言葉を聞いた瞬間から、ジワ~っと、いやぁな汗が出てきたんですよ…
でもおかしいんですよねぇ…『この世のものではない』という割には、体が透けて見えるわけでもありませんし、足もしっかりありますしねぇ…
あれ?これって…もしかして…新しいタイプの『この世のものではない』存在なのかもしれない…
そう考えた瞬間から、急に気持ち悪くなってきたんですよねぇ…
それで私、早くこの場を離れなきゃと思って、その方に「すいません、これから用事がありますので、この辺で失礼します」といって、荷物をまとめて、その場を離れようとした瞬間…
後ろから私の肩を、誰かが、トントンっと叩いたんですよ…
「ギャー!!」
条件反射で思わず私叫んでしまったんですよねぇ…そして後ろを振り返ると、『この世のものではない』その方が、
「大丈夫ですか稲川さん?忘れ物ですよ?」と言って、私の忘れ物を差し出してくださいましてね…
それでも私、早くこの場を離れなきゃと思って、「あ、ありがとうございます…すいません、急いでいるのでこれで失礼します!」と言って、急いで帰宅したんですよね…
その日は、いやな汗もかきましたし気持ち悪くもなってしまいましたので、早目にお風呂に入って、すぐに寝たんですよねぇ…
ですけど…深夜になって、パッと目が覚めたんですよ、えぇ、いつもはそんなことないのに…
お昼の出来事がどうしても気になって仕方なかったんでしょうねぇ…私目が覚めたついでに、パソコンを開いて、「JW」という宗教について、インターネットで調べてみたんですよ…
そしたらですよ…「JW」の方が言う『この世のものではない』という言葉は、私が思っていたのとは全く違う意味だっていうことが分かったんですよ…
つまり、私がお昼に感じたあの恐怖は、全く無駄なことだったんですよねぇ…
いやぁ…紛らわしいなぁ紛らわしいなぁ…
面倒くせぇ面倒くせぇ…