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タイトル通りこれはまずいってことでのブログ更新です。


今回はいつものショーカーではなく、ちゃんとビシッとした通常のインストールもやっていますよ、という感じのブログです。


ショーカーは確かに素晴らしい。しかしオーディオを純粋に楽しむならビシッと音のことを考え、純正に溶け込む自然さが重要です。


ということでN-BOXピラーツィーターとリンカーンナビゲーターミラー裏ツィーター加工とドアインナーバッフルの制作過程をご紹介いたしましょう。



いきなり2回目のパテ。ほぼラインを作ってしまったため、原型がわかりませんね。


このピラー、とても柔らかくうねうね動くため、パテの食いつきはいつも以上に気を付けないと簡単に剥離してしまいます。


剥離しないためのポイントは、骨格としてのMDFをしっかり入れ、接着をしっかりすること。


パテを盛る際にちゃんとなすりつけてから盛ること。


そもそもパテを盛る前にちゃんと脱脂すること。


ということを心掛けています。


特にこのような簡単に形が変わってしまうピラーの場合はMDFを完成系に近いくらいまで入れ、それをピラーに対して隙間がなくなるくらいしっかり接着することが最も重要です。


パテに頼るときわの部分が簡単に剥離します。これがMDF接着だと雲泥の差ともいえる強度を保ちます。


まよったらMDFをでかめに接着してベルトサンダーなどで削りこんでもいいかもしれません。






2度目のパテ盛りで十分ラインができています。


これはそりゃあ経験上パテ盛りは得意なのですが、MDFでできる限り形を作っておいたからできることです。


じゃあ、そのMDFの状態の写真をよこせよ、って話なのですが、撮り忘れました・・・。




綺麗に盛れると研ぐのもアッという間。


しかしこのピラー。実に生地をはるのが難しい・・・。




写真で見ると簡単そうですが、久々に失敗して一枚だめにしました。


生地を伸ばす部分と集める部分の計算がしっかりしていないとまず貼れません。


一枚貼りのかなしいところですが、できる限りきれいに貼らなければプロとは呼べません。



ここからはリンカーンナビゲーター、ミラー裏ツィーター埋め込みの模様をお送りいたします。


NACKS初のモレル、スプリーモでございます。60万円のスペシャルプライス。


でも素晴らしい音がします。ツィーターの特性などは官能的ですらある。欲しい。



左右の角度を厳密に合わせるためにニューアイテム投入。


レーザーポインターです。3km先まで照らす超強力レーザー。


そんなパワーいらないのですが、ツィーターリングに治具を作り、写真のようにレーザーを差し込みます。


電源をオンにし、室内の中央に貼られたマスキングに同じところにレーザーポイントが来るようにすればほぼ同角度になります。







これまたパテを一度盛ったところの写真からです。


おおよそ簡単なのですが、ダッシュに設置する部分が純正でもえぐりがあるため、このえぐりは残しつつラインを作らないとダッシュにあたってドアが閉まらないというオチがあり得ます。




ここでも剥離と反りの危険性があります。


やはりできる限りMDFを入れることとパテをよく密着させることが自分としての対策になります。




一度目のパテを研ぎました。


ここまで形が出ていれば2度目のパテで終了です。






そしていきなり張替え終了。


ちなみにこれのレザー張りはかなり難易度高いです。


簡単そうに見えますが結構大変。熱できれいに伸ばさないとシワだらけになってしまいます。














いろいろな角度で元のカバーとの形の違いをお楽しみください。


地味に見えてかなり角度が変わっているのがお分かりかと思います。


最後にツィーターをはめてこの部分は終了。


このクオリティー。最高だ。スピーカーのことです。








今度はインナーバッフル。


少し小さめの楕円のスピーカーが入っていたようですが、国産と違ってアメ車などはドアの内部構造がかなり違い、このナビゲーターも穴を広げようにもウインドウモジュールと一体化してしまっているため容易ではありません。


でもスプリーモつけたい。どうしてもつけたい。


ということでこの状況でできる最善策をとることにしました。




これがインナー。純生スピーカーがはまるであろう部分に合わせたインナーを作成し、中心にスピーカー内径の穴をあけます。


上下5㎜くらいしかない状態。これでは強度が出ません。




なので表側にはスピーカーが余裕をもってマウントできるリングを接着しました。


これで先ほどの細い部分の強度不足もかなり補えるはずです。




左側の鉛筆の線はインナーを純正に仮固定し、裏側から鉛筆で開口部をなぞって書いた線です。


そして右はその線に向かってスピーカー内径から削りこんでいったものです。


こうすることによってスピーカーの裏から出る背圧を積極的に逃がし、スピーカーをより動きやすくします。


合板なので年輪が見えますががたがたです。


これはベルトサンダーで荒削りしたところ。これからさらにきれいになるようベルトサンダーで追い込んでいきます。


合板なのでペーパーで形を作ろうとしても全然削れません。できる限りベルトサンダー。




ということでベルトサンダーで追い込み、さらにペーパーで研いだものがこれです。


年輪がきれいに見えるということはうねりが少なく、面がきれいである証拠です。


こういうのは得意です。




スピーカーをあてがうと、かなり背圧が逃げるようになったのではないと思います。


それにしてもモレル。作りがすごい丁寧。


ボイスコイル部にも防水加工みたいなものがされ、ほこりすら入らないようになっています。


恐るべしイスラエル。




国産とは全く違う構造のドア構造なのでデッドニングは一枚貼りで完全にふさいでしまいます。


最初はどうなることかと思った構造でしたが、なんとか形にできたと思います。


すべては音のため。すべての行為が報われるとは限らない音の世界ですが、やらなきゃよくなることもない。





元々のカバーシートも元に戻します。これも吸音効果ありそうですね。


固定するためのフックのがたつき防止に使われているような感じもあり、何でも撤去すればいいってわけじゃない、ということで残しています。



いかがだったでしょうか?いつもはショーカーをどれだけ恰好よくするかを追求した作業風景でしたが、今回は機能にこだわる内容でした。


今までこういった作業はやってはいても載せていませんでしたが、普通の作業も載せてほしい、というご要望にお応えして載せてみました。


喜んでいただければ幸いです。



それではまた!