プリウスもかなり終盤。
全体のイメージはこれから行うバー製作でかなり変わってきます。
ぼぼすべての工程がベルトサンダー。
パテとペーパーがけもありますが、今回はこれをレザー貼りしたいので表面処理よりも形状に力を入れてみたいと思います。
前回までがこんな感じ。
ただMDFを大量に接着したというイメージですが、これがどうなるのでしょうか?
いきなりですが、こうなりました。
ベルトサンダーとペーパーを駆使してこの時点でほぼ形にしてしまいます。
これだけ形が出来ていれば反りませんね。
いろいろな曲線の集合体ですが、それらをつなぐ面は平らなところもあり、微妙な曲線でもあります。
フィーリングの部分もあれば左右の幅を見て決めているところもあり、総じて言えば何となく形状が決まっています。
ただ、何となく、というのが今までの経験と部分部分のラインの形状にこだわった上での何となくになります。
ちなみに左右同じパーツで接着しているので、接着断面の形状で左右対称が見やすくなっています。
何となく形を作ると左右対称は全く実現できませんが、MDF積層は左右対称を作るのにも有利です。
と、言っても厳密に左右対称にするのは三次元加工ではかなり至難の業ですが・・・。
こちらはキャパシタケース兼、モニターアームのステーになります。
モニタアーム?
そうです。さきほどのバーでバーワークが終わったわけではありません。
さらにモニターを宙に浮かせるためのバーが作成されます。
ここでのポイントはウーファーカバーのアームとの重なりあいやラインのつながり。
そして比較的大きい7インチモニターの大きさを感じさせずに曲線造形をいかに表現するか。
そしてライティングや装飾をうまく施し、いかにも作りました感を出さないか。
などが課題になっておりますが、まだ作成していないのでこれらがどの程度達成されるかは今後の努力次第となります。
このバーが完成するとプリウスは完成に向かってパネルや生地貼り、アクリル製作やLED配線作業に移ります。
さすがにこれだけの加工だとそれらの作業も膨大ですが、なかなかいい進捗で作業が進んでいるのでイースセミナーはよい形で迎えられそうですね。
間違えてとった写真ですが、NACKSの木工室です。
なにせアームなどをベルトサンダーで削ると木の粉が床に積ります。
よくもまあこんなに削ったなあといういくらい出ます。
エダ君とオオフチさんの改良によってかなり使いやすくなった木工室。
ライトな加工からヘビーな加工までここでこなされています。
取り付けてみました。
正直なところこのバーはウーファーを照らす間接照明の役目しかしておりません。
長いことショーカートランクを作成しておりますと、のっぺりしているのが気に入らず、段々立体度合いもひどくなっていきます。
どうだ!立体だ!という風にもしたくありません。
トランク全体を通して自然に立体になっているのが理想です。
激しい形状の物をいかに周りと調和出来るかも重要なことだと思います。
アームの裏はこのように削り込んであります。
これはLEDを仕込んだときに削り込んでいないと少ししゃがむだけで見えてしまうからです。
特にLEDに関しては出来る限り見えないことにこだわりがあります。
ほとんど見えないこの部分でもそういう手間は惜しみません。
形が整ったら樹脂を入れます。
この樹脂は比較的しっかりと入れます。
これをしておかないとどんどんパテが剥離します。
いくらレザー貼りだからと言ってパテが剥離するとしばらくした後にレザー表面がはがれたパテで段差が出来たりしますので、ここはしっかり樹脂を入れます。
接合があいまいだった部分にも樹脂が入って、強度も上がるようです。
近くで見るとまだまだ表面のラインが整っていないことがわかります。
この微妙なラインの狂いをパテで修正します。
樹脂が硬化したら表面を足付けします。
樹脂がたれたりしている部分も同様にペーパーで成形しておきます。
あまり見せるところではないのかもしれませんが、裏はこうなっています。
パネルが複雑に重なり合って接着されていますが、もう訳がわからない世界ですね。
どうしてこうなったのか自分ですら良くわかっていないのですが、結果形にはなるから不思議です。
一発パテを入れて砥いでみました。
だいたい形にはなっていますが、パネルの継ぎ目や微妙な裏側の部分など結構パテを入れるのが難しい部分が多く、2~3回では終わらないかもしれません・・・。
もうひたすら上手いこと持って、上手いこと砥ぐしかありません。
やっている最中に左右対称がずれているのが気になって修正したりと大変です。
やっとだいぶ形になってきました。
特にアームの裏側とウーファーBOXが設置する部分はパテが表面からは入れられないために大変です。
しかしアームのラインはかなり鋭利なラインになり、ちょっといい感じです。
もうっこの時点でほとんどのラインは綺麗に出ています。
でも最後にもう一度仕上げパテを入れます。
レザーであってもここはライン命なので出来る限り綺麗なラインを出せるように努力します。
違う角度から見ています。
実はバーがちょっと湾曲していたりと、一本のMDFでどうにかなる形ではないのがお分かりだと思います。
微妙な差で、言わないとわからなくても雰囲気で伝わるものだと思います。
言わなきゃわからないところにインストーラーの本当の努力が隠れていたりします。
是非ショーカーを見る際にはその辺も気にして見てみてはいかがでしょうか?
ネットワークステーはオオフチさん製作。
もうこのようなパーツはさらっと作れるようです。
非常に有能な社員がいると、自分もより深い作り込みが出来てありがたいです。
そしてさらに有能なエダ君はあのヴィッツT5インストールを行っております。
もうこういうピラーは自分より上手いかもしれません。
このピラーもひと手間加える予定です。
イースセミナーにはこのヴィッツとプリウスで参加する予定ですが、NACKSの技術の集大成のようなこの2台。
全国トップレベルのショップが集まるイースセミナーでどれほど通用するかわかりませんが、頑張って参加したいと思います。
ちなみにお店が忙しそうで行きづらい、と思われている方がいらっしゃるそうで、NACKSは基本的に忙しくてもご来店は大歓迎しております。
いそがしいからと言って常に作業しっぱなしというわけではありませんのでお気軽にご来店ください。
しいて言えばご来店前に一度お電話をいただけるとありがたく思います。
来店してご成約をいただく必要はありません。お見積りを取っていただいて、よく考えてからまたご来店いただければと思っております。
買わないとダメオーラは多分出ていないと思いますので、入りづらいとは思いますが是非ご来店ください。
それではまた!