プリウスT5ピラーツィーターの模様、続きをお送りいたします。
ちょっとした一工夫もありまして、そちらもご紹介いたします。
たぶんパテ盛り一度目です。
MDFで形をしっかり作るとこのくらいの形状には一度のパテ盛りで出来ます。
最近反りというものはこの方法をとってから全く気にならなくなりました。
パテ盛りの時点でプレスラインみたいなものがほぼしっかり出ていると思いますが、このくらいの盛りが出来ていると造形は楽です。
ピラーツィーター製作に時間がかかってしまう場合はおそらくペーパーをあてる時間が長いのとパテ盛りの階数が多いことが理由だと思います。
最初に多少時間がかかってもMDFで形状をある程度出せると結果としては早く、精度よく、軽く作れると思います。
この辺の形状は結構難しいです。
もともとプリウスのピラーは純正のラインが結構入り組んでいるため、そこにツィーターリングが入るとラインを合わせるのも一苦労。
しかし合わせないと違和感が出てしまうのでしっかり合わせないといけません。
ツィーター周りだけ成形すればいいのではなく、結構遠いところまで成形しないとそういうラインが出ないことが多いと思います。
ということでこんな感じでパテ盛りが出来ました。
ここから明らかにラインが違うところをベルトサンダー。
そして60番くらいのペーパーで形を出していきます。
そして砥いでみました。
結構MDFが露出しています。
逆を言えばかなりパテが薄く入っているということになります。
実際にはもう少しパテを盛ったところが希望のラインのため、2回目のパテでその辺の肉付けを行います。
全体通してのラインはこのように。
流れるようなデザインを心がけます。
特にツィーター周りはラインが複雑になりますが、ここが腕の見せ所です。
えぐりもいつもの感じではなく、純正のラインに消えていくデザインにしてみました。
そして2度目のパテ盛り。
1回目とあまり変わらないように見えますが、微妙な凹凸、ラインのエッジ、ラインのつながりなどは1度目からかなりよくなっています。
そういえばフォーカル165WR-Cを入れたプリウスはインナーバッフルは合板を使いました。
非常に剛性感があり、音に対しても非常によい結果を出してくれました。
通常のインナーバッフルとともにメニューとして行っていますのでご相談ください。
2度目のパテ盛りでほぼラインが出ているように見えますが、意外と手間取っております。
しっかりとしたラインにするために3度目のパテ盛りを行います。
これが3度目。
もうほぼラインは出来上がっております。
この状態でパテ盛りをするとゴムべらで盛るのも非常に楽しいです。
なめらかに綺麗にライン通り盛れると快感です。
完璧かと思ったのですが、プラスチックとパテの境目の微妙な削り過ぎ、凹凸が気に入らず・・・
4回目のパテ盛りを行いました。
屈辱ですが、仕上がりのためには必要なことです。
この辺のプレスラインはとてもよくできました。
成形中はプレスラインは尖らせてしっかりとラインを出しますが、最終的には少し丸めます。
丸めるのはもったいないようですが、純正のラインはそもそも尖っておらず丸まっております。
技術を誇示するために尖らせるのはよしとしませんので純正の丸みを参考に細かいペーパでラインを丸めます。
パテ成形は終了。
ここでちょっとおもしろいというか、格好いいかな?と思って自分としては2度目の加工を行います。
養生テープを貼り、デザインした形状にカッターでカット。
そしてその境目をカッターで何度も丹念になぞり、切れ込みを入れます。
これはジグソーでもエアソーでもやってはいけない作業。
なにせカットのクリアランスはほぼない状態にしないといけないからです。
裏はこのようになってきていますが、上手いこと切れ込みを入れますと・・・。
このようになります。
カットのライン上にピラーを固定するツメの土台があるのですが、それをよけるとカットラインが格好悪くなるため、土台の上でラインをカットし、土台もわかりやすくカットします。
こうすることで再度接着する場合はこの位置に戻して接着すればOKということになります。
ということでカットされました。
異様な光景ですね。
養生テープ部分はカーボン加工します。
それ以外はスェード。
グレーのスェードとカーボンのツートンのピラーを作ろうというわけですね。
格好よくなればいいのですが、どうでしょうか?
格好いいと思っていても完成までわからないのがカスタムの恐ろしいところです。
写真は忘れましたが、スェードを貼ってベースはここまででいったん終了です。
カーボンを貼り、LEDリングを作成して完成となります。
いかがだったでしょうか?結構ラインにこだわったピラーですが、やはり根気は必要です。
作業に慣れているつもりの自分でも今回はパテを4回盛りました。
でも、次回やれば3回以内で済むでしょう。
毎回すべて勉強というかよりよいものを作ろうと製作にのぞむのが何に置いてもよい上達の仕方ですよね。
ということで明日も頑張りましょう。
それでは!