プリウス天井カスタム、パネルワーク編 | カスタマイズファクトリーNACKSのようやく書き始めたマニアックブログ

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忙しい・・・。おかげさまでとても忙しくさせていただいております。


そんなこんなでいまさらですが、NACKSはお盆は休まず営業中です。


帰ったら眠気に襲われブログがままなりません。


しかし期待してくださる、オーナーさん、御覧になっている方々の期待を裏切ってはいけません。



ということで今日はプリウスの天井、サイドパネルにデザインされた開口部を作る工程をご紹介しましょう。


この辺がこのプリウスの天井でやりすぎたポイントです。



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先日のブログで紹介していた横にはまる天井にそった形状を持つパネル。


ルーターで一体にした後、デザインを施しました。


このデザインが実に難しい・・・。


なにせ縦に長く、天井の曲線はあまり法則性がないのです。


デザインはどうにでもなりますが、逆に言えば格好良くデザインするのは結構難しいです。


しかしながら今回はかなりいい感じのデザインになったようです。


車に戻して見ましょう。



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暗いのですが、お分かりでしょうか?


かなり後ろのほうまで伸ばして作成しています。


後方は天井の起伏がかなり激しくなっており、デザインも難しいところなのですが正アールと逆アール、そしてその長さと曲率をいろいろ考えながら、我ながらいい位置にきたデザインかと思っています。



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横から見るとこんな感じです。


ここまでできるとまあ普通に見えますが、このデザインを考えるのに結構時間がかかるものです。


この後の中央部部分の造形、このパネル自体の開口部のデザイン、かなり横長なパネルのためにラインが複雑な部分とシンプルな部分を上手く共存させなければなりません。


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デザインが決まったのですが、まさかこんな平らな板がボンと付くわけではありません。


NACKSと言えばパネル。パネルの数は手間の数は無視され、どれだけ格好いいかで決まります。


どうやら片側6つにわかれたパネルになるようです。


この時点でエダ君に相当白い目で見られました。


具体的には作成したサイドパネルをルーターで複製し、複製した物にラインを書いて分割するイメージを考えます。


なぜ6つに分かれたかというと、そのくらいが一番パネルの縦横の比率がよかったからです。


3つくらいにしておけば作るのは楽になるんですがね・・・。




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パネルわけしている間にもパネルをはめるとどのような空間の使い方になるかなど、線を描いていろいろとシュミレーションします。


そもそもこのサイドパネルのデザインの縦幅は、この後ここにデザインされたパネルが無理なくギリギリ入る高さを想定して決められています。




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というわけでカット!


完全にフリーハンドです。


よせばいいのに直線ではなく微妙に曲線でカットしています。


この微妙な曲線がないと、完成した時に流れるようなデザインになりません。


個人的には自然にこのデザインしかあり得ない、というくらいにいいラインにするべく知恵を絞っています。


段々頭の中に黄金比みたいなものが出来てきます。今までの経験上ですね。


だから昔作ったラインは正直格好良くないものも多かったのですが、最近はかなり当たりを引いたデザインになることが多くなってきました。


毎回このようなことばかり考えているからだと思います。


継続は力なり、というのは使い方間違えてますか?



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カットしたものを一度ベースに戻してカットラインをマーキングしておきます。


こうしておかないと後でわけがわからなくなることがあります。


基準線もセンターラインもとりあえず書いておいたほうが楽なことが多いです。


こういうデザインだと並べる順番がわからなくなりがちなので番号を振っておきましょう。




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切断したパネルを小さくします。


このビットを使います。


コアなNACKSブログ常連様達はこれでどうするかもうおわかりでしょう。



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小さくしたパネルをベースに戻して鉛筆でマーキングしておきます。


このときさきほどマーキングしておいたおかげで位置が把握しやすくなっています。




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小さいパネルが出来たので、今度はそれがぴったりはまるメス型を作るわけです。


いきなりベースパネル自体をフリーハンドで抜くのは度胸がいるし、全体的に細い枠になるので一度平板に6枚すべてのメス型を作ってしまいます


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今回はラインにシャープさを求めたため、いつもの角が丸くなる普通のビットではなく、細いビットでとがったラインのギリギリまで落としてメス型のラインもシャープにします。


なので先がとがった部分にあらかじめドリルで穴を開けておくと楽です。



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これが普通の太さのビットでフリーハンドで抜いたものです。


先がまだ加工しきれていませんね。


この後細いビットでさらにフリーハンドで形を作ります。


細いほうは切れ味が太いほうに比べてよくないので難易度は高くなります・・・。





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ということで綺麗に抜けました。


細いビットで尖らせるのはいつもはやりませんが、デザイン上シャープなほうがいい場合にはこのようにこだわります。



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オス型をはめてこれで下準備は完了です。


しかしこの作業、かなりやっているので得意になってしまいました。



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ということでベースの板を粗切りしてルーターの準備をします。


このくらいの細さになってくると慎重に作業を進めなければなりません。



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作成したメス型をネイルで固定し、いつも通り削ります。


この後細いビットに変えて端まで落とし切ります。




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ということでこのようなデザインでサイドパネルがかなりそれらしくなってきました。


我ながらなかなかのデザインです。


しかしこの後、ここにカーボンとアルミのパネルが入るわけです・・・。


カーボン6枚、アルミ6枚。それが左右で24枚・・・。


しかもアルミは細い枠上のものなので作業はかなり熾烈なものと予想されます・・・。


しかしこのような面倒くささ、作業中は完全に無視しております。


手間がかかってもいいものを。


当たり前のように聞こえますが、はたしてどれだけの人がこれを実践できているのでしょうか・・・?


自分はその路線をこれからも突き進んでいきたいものです。




もう眠すぎて倒れそうなのでこの辺で寝ます。


明日も作業が目白押し。さらにブログのネタもたまる一方なのでがんばります!


それではまた!