枠を製作します。この作業は、NACKSでは非常に多い作業です。
直線が多いと製作が簡単なのですが、今回のパネルは直線がありません。
羽のようなデザインを意識しているので、直線はありえないという状況です。
そんなこんなでピラーも作っています。
非常にツィーターが大きいため、加工も大掛かりです。
大きいからと言って張り出しが目立ってもしょうがない、というわけにはいきません。
加工部分を長くとって出来る限り張り出し感のないように製作しなければなりません。
ということで仕上げパテ中です。
もうパテにあるラインは純正のラインではありません。
しかしながら純正のラインにうまいこと新しいラインをつなぐことによって違和感なく純正のような仕上がりにすることが出来ます。
ただし、新しいラインがうねっていたり面がでていないのでは純正風もへったくれもありません。
さすがにこのくらいの大きさになると2回くらいのパテ盛りでは終わりませんでした。
これは3回目のパテ盛りを研いだところです。
ほぼラインがでたのですが、微妙なへこみやラインの狂いを4回目のパテで修正して終了となります。
このピラー、裏側のクリアランスがあまりありません。
Aピラーの骨格自体にかなり太い柱を使っているようで、骨格自体が太いようです。
なのでツィーターリングを内側に入れ込んでの加工はほとんど出来ません。
ということでこのようになりました。
強烈出っ張っています。しかしそれを目立たせないように遠くから徐々に高くしていくようにしています。
まあ、あまりにも大きいためそれでも張り出し感は出てしまいますが・・・。
上から見るとこのくらい出っ張っています。
これでもかなり張り出し感は抑えたつもりです。
でも、これが組み込んでみると意外に目立たなくなったりします。
このように!
どうでしょうか?このミッドレンジとの並び。
音響的にいえばスピーカーの面は揃えたほうがよいのですが、位置関係的に厳しいのでツィーターリングを若干後方にオフセットしました。
ここから見ると3WAYすべて綺麗に見えますね。
どうでしょうか?この位置関係。ビジュアルと音質を兼ね備えたいい感じの位置に来たと思います。
ダッシュをはずさないとこのミッドレンジ加工は厳しいものがあるので、なかなか手の込んだスピーカー設置になりましたね。
座ってみるとこのように見えます。完全にリスナー向きのセッティングですね。
エアコンダクトまで丸が綺麗に三つならんだのは狙ったと言いたいところですが偶然です・・・。
外から見るとツィーターの張り出しがわかります。
これでも結構めいいっぱい張り出し感をなくしたのですが・・・。
やはり内側に入れ込むことが出来ないというのが響いていますね。
でも、このぐらいでしたらいかがでしょうか?
そしてドアパネルです。
最近こういうドア下側フル加工という作業ばかりやっている気がします・・・。
今回はラインにこだわって製作しています。
完成した時にドアに羽の感じがでていれば成功です・・・・。
パネルをどんどん埋め込んでいます。
それにしてもこのような作業、昔は大掛かりと思っていましたが最近では普通になってきてしまいました・・・。
本当にカスタマイズファクトリーです・・・。
とある常連さんに他が出来ないことをやるからここの意味があるんでしょ、と言われましたが、誇るべきなのか簡単な仕事がないのを嘆くべきなのか・・・。
まあ、難しい作業をやり遂げたときの満足感が欲しくての独立でしたからね。
これからもいろいろな技術を覚えて、お客様の難しい要望にこたえられるようにしたいと思います。