キャンディー塗装 と ラメ塗装 と ラップ塗装 の話 | custom-painterのブログ

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今から遡る事30年、むかしむかしの古い話です。

その当時、トヨタでは初代ソアラが発売され、塗装の色・純正の色といえば「スーパーホワイト」。どこを見ても白い車だらけだった頃、何処を見回してもキャンディー塗装やラメ塗装をやっている塗装屋がなく、情報源といえば紀伊国屋書店や有隣堂の洋書コーナーで売っていた「HOD ROD」マガジンだけが頼りでした。

 

唯一、日本国内で発行されていた雑誌「カスタムカー」でさえ1年遅れのアメリカの情報が精一杯。当時の記事では、古いハイエースの内装をモケット張りにした「なんちゃって88ナンバー」や、車高を下げ「黄色で全塗装」したトラックばかり。本場アメリカとは程遠い内容の記事や写真が溢れていました。

 

その頃から、キャンディー塗装とラメ塗装を塗り続ける事30年。材料も塗り方も色々と試して来ましたが、ラメ塗装は「やりたがらない店」が多いですよ。必ずと言っていい理由は、しょぼい塗装設備。ニワトリ小屋を改造したような場所じゃあラメ塗装はできませんからね。言い訳も「ラメは古い」。はっ? 正直に「設備がしょぼくてラメ塗装はできません」と言って欲しいですね。

 

その代わりに一生懸命に売り込んでいるのが「ラップ塗装」。下地を黒に塗り、シルバーメタリックをサランラップでペタペタと擦り付ける技法。塗装方法の動画も出回り、誰でも知っているような塗装の「やり方」たいそう偉そうに語っていますよ。そんなの30年前からやってます。

 


 

このヘルメットは、ラップ塗装とキャンディー塗装とラメ塗装の組み合わせ、エアーブラシでフラッグ模様の濃淡も付けています。残念なのは、ヘルメットだけの塗装の仕事は受けた事がないので、このヘルメットもバイクの塗装した時のオマケにすぎません。

 

 

ちなみに、ラメは昔の人がよく使う表現で、アメリカでは FLAKE と読んでいます。なので、フレーク塗装とも表現しますし、ごく一部の知ったかぶり好きは、「グリッター」と表現していますが「グリッター」はネイル業界の呼び方ですよ。