ナナハンという昭和のBigバイク -13ページ目

ナナハンという昭和のBigバイク

ナナハンという昭和のBigバイク



昭和のBIGバイクシリーズ第三弾はこれ ↑ カワサキ750-SS Mach750です、GT750に遅れること1ヶ月1971年10月発売。

CB750Fourに遅れること3年、打倒CBを目指しカワサキが世に送り出したナナハンは、2サイクル空冷3気筒というマシンでした。

先行発売された水冷のGT750と違いこちらは空冷を採用、2サイクルでもジェントルを強調していたGTと違ってマッハはちとヤンチャ、エンジンはギャンギャンうるさいし排気煙はモウモウの世界でした。

この頃は少しは4サイクルと2サイクルの違いが分かって居ましたし、水冷と空冷の構造の違いも分かって居ましたが、同じ2サイクル3気筒でもスズキとカワサキ、水冷と空冷ではこんなにも違うことに驚いたものです。

750より先に売り出していた500SSに乗っている先輩がいて、カッコ良い所を見せようと目の前でフル加速をし見事棹立転倒、という光景を見ていましたので更にパワーの有る750なんてとても乗れる代物と思いませんでしたね。

後にジャジャ馬とか曲がらない止まらない真っ直ぐ走らないなどと揶揄されるマッハシリーズですが、後にそのマッハやZ2の整備メカニックになり苦労することに成るとはまだ夢にも思っていませんでした。

以下カワサキ750-SSのスペックの一部

エンジン     2サイクル3気筒 ピストンバルブ

排気量      748cc

内径×行程     71mm×63mm

圧縮比      7.0

最大出力      74ps/6800rpm

最大トルク      7.9kg-m/rpm

最高速度      203Km

全長       2080mm

全幅        850mm

全高       1145mm

軸距       1410mm

車両重量       192kg

変速機      5速

タンク容量    17.0 L

タイヤ            前 3.25-19

               後 4.00-18

販売価格     \365,000 

さすがにCBやGTより遅れて発売されたので、パワーや最高速は上回っていましたね(^_^;)。




CB750の次に発売されたナナハンは2サイクル3気筒水冷のスズキGT750でした、4サイクルBIGバイクのお話Blogなのですが4サイクルのGSはまだ後の事で、ナナハンの歴史として順を追えばまずスズキはGT750。

当時スズキはまだ4サイクルの技術が確立して無くて、GPレースで培った水冷2サイクルエンジンで勝負に出たようです。

これも見た時CB750より一回り大きく見え、こんなバイク普通の人が乗れるもんだろうかと思ったものでした。

しかも水冷3気筒という奇数のエンジンなんてバランスが悪いのではと思ったら、メーカーのカタログには4サイクル6気筒に匹敵するバランスと謳われていた2サイクルと4サイクルの違いさえ良く分からない高校生には理解できませんでした。


CBと違い3気筒なのに4本マフラーの意味も解りませんでしたし、排気音もCBとはまた一味違う独特なのも意味が良く解らなかった。

スズキGT750とはこんなバイクです。6気筒に匹敵するバランスと謳われていた

車名スズキ

型式GT750

製作開始年1971

乗員2名

車両重量235kgf

全長2,215mm

全幅865mm

全高1,125mm

タイヤサイズ(前)3.25-19

タイヤサイズ(後)4.00-18

フレーム鉄パイプダブルクレードル

懸架方式(前)テレスコピック式

懸架方式(後)スイングアーム式

軸距1,470mm

ブレーキ(前)機械式ダブル2リーディング

ブレーキ(後)機械式リーディングトレーリング

水冷2サイクルガソリン

直列3気筒横置2サイクルエンジン

弁機構ピストン弁

内径x行程70.0×64.0mm

排気量0.738L

点火系フルトランジスタ式

最高出力/回転数67PS/6500rpm

潤滑方式分離潤滑式

始動方式セルフ式・キック式併用

燃料タンク容量17L

変速機5段リターン式

動力伝達方式チェーン式

以上当時の鈴木自動車工業株式会社発表による、GT750の諸元参考資料です67psって馬力はCB750と同じだったのですね。




CB750Four 最初見た時の感動を今でも忘れません、単気筒と2気筒しか見たことが無かったので、このバイクの4本マフラーには圧倒されましたね。

エンジンを掛けられると子供心には何か巨大な怪物が唸っているように聞こえ、おののいて飛び去ったものです。

このバイクの後に乗せられなければ、その後の自分の人生も変わっていたかも知れません。

アクセル一捻りでしがみついていないと振り落とされるような加速、ノーヘルで乗っていた目から涙がジョジョ切れる程感激したものです。

あの巨獣の様なバイクの唸り声と、乗せてくれた近所のオジサンの大きな背中が、今でも鮮明に思い出されます。

CB750Four 1969年 9月発売 価格38万5000円
車体形式        CB750k
排気量       736cc 
内径x行程      61mm x 63mm 
最高出力     67/8000
始動方式     セル/キック併用
潤滑方式     ドライサンプ
駆動方式     チェーンドライブ
変速機       5速
全長x全幅x全高 2160mm x 885mm x 1120mm
サスペンション 前 正立テレスコピック
                        後 スイングアーム
ブレーキ        前 油圧ディスク
                        後 リーディングトレーリングドラム
タイヤサイズ     前 3.25×19
                      後 4.00×18
最高速度       201Km/h
乗車定員       2人
燃料タンク容量 19L
燃費            32km/L

国産初のナナハンのスペックでした、価格は当時のトヨタカローラより高価だった、ホンダはこのCB750を売るため分割払い販売を始めたのです。