今朝の朝刊に、カーグラフィックの生みの親である小林彰太郎さんの訃報を見つけました。


ああ、ついにこの日が来てしまったかと。


お歳もお歳ですし、数年前に盟友ポール・フレールさんが亡くなった時に、いずれ小林さんも逝かれるんだよなぁとふと思ったものです。



私が若かった頃、男の興味の上位は女の子とクルマでした。


1984年4月号からカーグラフィックを毎月欠かさず購入し、隅々まで読みました。


やがて時が経ち、買うには買うもののほとんど読まず、気がついたら次の号が出てしまったということが多くなりました。



結婚してクルマにばかりお金や時間を使っていられなくなり、徐々にクルマに興味が失せたという面もあります。


小林さんが編集長から編集顧問になって自ら書く記事が少なくなり、全体的な記事のトーンが少し変わったような気もします。


私の好きな編集者が次々と編集部を去ったことがあるかもしれません。


あるいは内外問わずクルマの出来が良くなったのと引き換えに、各メーカーの個性が失われ、だんだんとニューモデルがつまらなくなってしまったからなのか。


いずれにしても、クルマというものに対する興味がだんだんと失われていったのは私だけではなく、世間も同様だったようです。



赤字から二玄社がカーグラフィックの発行を止め、編集者を大幅に縮小して再スタートを切るというニュースを耳にした時は本当にショックでした。


趣味としてクルマやドライブを楽しむということが、もはや少数派になってしまったのでしょうか?



カーグラフィックの創刊から半世紀。


半世紀もあれば、クルマを取り巻く環境がまるっきり変わったとしても不思議ではないのでしょう。


いつまでも変わらないと思う方がおかしいのかもしれません。


しかし、小林さんはどんな思いでいらっしゃったのでしょうか?