今日は、山羊座についてです。
山羊座は、「地のエレメント」「活動宮」「女性宮」で、座右の銘が「I use（私は生かす）」「I endure（私は耐える）」です。「use」の意味は、「使う、利用する、生かす、働かせる」があるのですが、「使う」とか「利用する」だと策士のような感じだし、私は「生かす」と訳しました。山羊座は「合理的」とか言われますが、ただ使うのではなく、生かすという意味での使うの方がそれに近く、山羊座っぽいと思ったからです。「endure（耐える）」は、支配星が「土星」なので、そうなったのかな。
相似するハウスは「１０ハウス」で、人生の目標のハウスとなります。ＭＣのハウスでもありますし、アンギュラーハウスでもあるので、重要なハウスです。
山羊座は、地のエレメントなので堅実で保守的、活動宮なのでエネルギーは高め、女性宮なので内向きあるいは狭い範囲にエネルギーが注がれます。座右の銘が「I use」 なので、無駄なく有効に使うとか適材適所で生かすことが得意なのかな。支配星である土星の意味が「義務とか制限」とかありますが、「I endure」という座右の銘もあるので、我慢強く耐えることが出来る人なのでしょうか。
それでは、山羊座の神話をみていきましょう。
変身に失敗した牧神・山羊座の神話
牧神・パンは頭にヤギの角を持ち、上半身は人間で、下半身は山羊という姿でした。明るい性格で音楽を愛し、なかでも角笛が得意。山羊のように野を駆け回り、楽しく暮らしていました。
ある日、神々がユーフラテス川のほとりで宴会を開いた時、パンは角笛を吹いて宴に興を添えていました。そこへ１００もの蛇頭をもつ怪物チュフォンが現れ、襲い掛かってきました。チュフォンはゼウスですら持て余す凶暴な怪物、神々はわれ先にと逃げ出します。パンも急いで魚に変身し、ユーフラテス川へ飛び込みましたが、あまりにも慌てたため、上半身が山羊、下半身が魚という奇妙な姿になってしまいました。大神ゼウスは、パンのその姿を空に上げ、星座にしたということです。
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それにしてもですよ。
もともと「上が人間、下が山羊」だったのに、どうして星座は「上が山羊、下が魚」かということです。「上が人間、下が魚」だったらわかるけど。（それでは人魚になってしまう？）
で、ネットで調べてみました。
どうやら、慌てて逃げようとした際に、「山羊になる」か「魚になる」かで迷ったようです。
それで、慌てふためき、迷った二つの合わさった形、現在の星座の「上が山羊、下が魚」に化けちゃったようです。
もう一説には、魚に化けて、川に飛び込もうとしたけれど、恐怖と不安で気が動転し、上手く化けることが出来ず、「上が山羊、下が魚」になったとか。
慌てふためくさまを「パニック」というのは、この騒動が発端となったパンの行動が語源となっています。
それにしてもですよ。（本日２回目）
私が取り上げた神話には、書いてありませんでしたが、この騒動について、「一部始終みていた大神ゼウスは、その姿があまりに面白かったので、星座にした」と書いてあるものがありました。突然怪物が現れて緊急事態だったというのに、「人を笑うな！」ですよ。
もう人が悪いよ、ゼウスさん。（ゼウスもパンも、人でなく神でした）
牧神・パンの人柄（神柄）が、明るいとか書かれていて、いい人（神）そうなんです。
実は、ゼウスは朗らかで明るいパンに、密かに嫉妬していたのではとも思います。
でなかったら、わざわざ失敗した姿を星座にまでします？
山羊座の性質として、合理的で実力主義とか、和を乱す人や規律を守らない人に対しては、厳しい態度で接するとあります。
牧神・パンからしても、ゼウスのことが苦手もしくは嫌いだったのかも…とも想像できます。
全知全能とはいえ、浮気性で自分の好きなように振舞うゼウスを、パンがよく思っていないことをゼウス自身も知っていて、パンが変身に失敗した時、ここぞとばかりに星座にしたのかも。
あるいは、普段からパンはゼウスに浮気はいけないとか、注意していたとも考えられます。
土星の年齢域は５７歳～７０歳で、木星の年齢域（４５歳～５７歳）より上なので、もしパンが年上だとしたら、ゼウスは苦言を言われていて、このような仕打ちをしたのも、うなずけます。
山羊座のキーワード「現実的・合理的・実力主義・慎重・真面目・地道・野心家・権力・頑固・意志が強い・実行力・目上の人・自身・信頼・晩婚・職人気質・聞き上手・実直・機転が利かない・組織的・レトロ趣味・歴史的・伝統的」です。
山羊座のキーワードを書いていくと、牧神・パンも、朗らかで明るい顔の他に、厳しい面もあったのかなとも思いました。
『山羊のように野を駆け回り』と神話にありましたが、楽しそうに生活をしている裏には、これまでの並々ならぬ苦労があったのかもしれません。
逆に言うと、それに耐え抜き、努力を重ねてきたからこそ、楽しい生活が送れていたのかもしれないですね。
それでは、また明日