椿三十郎 | 畑とポストカードと旅と

椿三十郎

またまた、最終上演の1000円で観て来ました、「椿三十郎」。




「椿三十郎」といえば、黒澤明監督の名作だ。主演はもちろん、三船敏郎。

この映画をどう撮るのか興味津々だった。

当時、三船敏郎は41歳くらいか。その歳であの貫禄だ。

三船敏郎に惚れ込んで、みんなが観にいったことだろう。


織田裕二は公開中に40歳になる。

観た人は、どう感じているのかと思って観た人の感想を見てみたら、

「前作を知っているので・・・。」とか

「三船敏郎の椿三十郎のイメージが・・。」

など厳しい意見もたくさんあった。


そうかあ、と思いながらの上映だった。


織田裕二が主演とあって、若い女性のお客さんが多い。

もちろん黒澤明監督の「椿三十郎」は知っているが、今回の映画の内容は何も知らずに観に行った。

最初に、「角川春樹」がドーンと出てきた。

角川映画なのか。


映画が始まった。


そうかあ、自分は三船敏郎を観に来たんじゃないし、でも織田裕二でもなく、

「椿三十郎」を観に来たんだと気がついた。


以前、水戸黄門が東野英治郎さんから、他の人に代わったときのような感覚だ。

水戸黄門は水戸黄門なのだ。

(おまけ、東野英治郎さん、黒澤監督の七人の侍で1番最初に切られる野侍で出てます。下積み時代です。)


今回の「椿三十郎」

黒澤監督のリメイク版だ。

というか、ほぼ同じといっていいだろう。

ストーリーもしっかりしてるし、所々に笑いが散りばめてあって観ていても気が抜けない面白さだ。


違うところは、モノクロ映画が、カラーになったことだ。

重みや深み、渋さを出す影が出にくいのではと思っていたが、鮮やかなカラー映像でも映画の面白さが伝わっていた。


いつも間にか、織田裕二の椿三十郎が気に入ってきた。

椿三十郎は織田裕二なのだ。


豊川悦司がまたいい。渋い!!

悪役三人衆役の、小林稔侍、西岡徳馬、風間杜夫が映画をビシっと締めてくれる。

おっさんは、風間杜夫の役に惚れぼれだ。


おっさんは、この「椿三十郎」が好きだ。

まだ、観てない方にオススメ映画です。


これを機会に、黒澤明監督作品に興味を持ってくれる人が増えたらいいなあと思います。