ペルー、その6 | 畑とポストカードと旅と

ペルー、その6

早いものでペルー最終日になってしまった。

今日は、午前中はナスカの地上絵を見に行く。これも凄く楽しみにしていた事だ。ナスカの地上絵に関してはいろいろな説が言われているが、その謎と、規模が大きいのが魅力的だ。


リマ空港から小型飛行機に乗って、約300キロ、ナスカ観光の基点となるイカ空港に着いた。

ここから、またもっと小さいセツナに乗り換えてナスカに向かうのだ。

ツアー全員は乗れないので、前後半に分かれた。

おっさんは後半だったので、先にイカの街に観光に行った。街には考古学博物館があり、10体くらいのミイラや、脳外科手術をした頭蓋骨が何千と置いてあった。


時間があったので横のオアシスっぽい公園でアイスを食べた。

(イカは先日のペルー地震での被害が大きく、現在はリマ~イカへ行くナスカツアーは無いようです。リマ~ナスカになっているみたい。)






空港に戻り、前半の人達と入れ替わりでイカ空港を飛び立った。イカからナスカまで、まだ140キロくらいあるのだ。はじめは民家や畑などが見えるが、しだいに何も無くなり、砂の平原パンパになった。

パンパは全てが、砂と石の世界だ。

そこを1本の道、パンアメリカン・ハイウェイが走っていた。


これはハイウェイでなく、地上絵。

本当にたくさんの線が地上に描かれている。三角形、幾何学、などいろいろだ。最近では衛星から出ないと解からないくらい大きな図形まで発見されたそうで、謎だらけだ。


飛行機は小さいが右側、左側と飛ぶ方向によって地上絵が見えにくいので、何処に座っててもちゃんと見えるように1つの地上絵に対して、右旋回、左旋回と2回ずつクルクルと回るのだ。

地上絵はたくさんあるのだが、大きめの有名な10点くらいの上空を飛んでくれた。

はちどり、コンドル、くも、オウム、猿、犬、さかな、木、手、トカゲ、ペリカンなどだ。


「この飛行機は一体どれくらい旋回するんだろう?」

っていうくらいにグルグル飛ぶので、すぐに飛行機に酔ってしまった。しかも、せっかくだからとカメラのファインダーなんか見てるので、クラクラグルグルだ。


「ぎもじわるーい」と声にならない声でつぶやく。もう、十分楽しめたから帰りましょう。とみんなを説得して、パイロットに言いたいくらいだった。

ナスカフライトは、飛行機酔いに注意です。


フラフラになってイカ空港に戻ってきた。飛行機にはコテンパンに負けたが、ナスカの地上絵は凄く良かった。

はるばるペルーに来た甲斐があった。


イカ空港で昼食だったが、何も食べることが出来ず、飼われているコンドルを見たり、小さい売店をウロウロした。


その売店で、おっさん的にペルーナンバー1の雑貨を見つけた。棚の下のほうに無造作に置かれていた素焼きの焼き物だ。

遺跡の出土品のレプリカの様だ。

「これは、OOさんしか作ってなくて、あまり手に入らないんだよ」

と、店員の人が言ってたような、言わなかったような。

でもそれはどうでもよくて、おっさんはそこにあった4つ全部買い占めたのでした。


いっしょにツアーに行った人で、「これがいい」と言ってくれた人はいなかった。でも、それでいい。おっさんが買えたのだから。


ナスカ文化を随所に表現してる、素焼きの水差しだ(きっと)。それに描かれている絵がいい。




飛行機には酔ったが、ナスカの地上絵が見れたし、素焼きの水差しが手に入って大満足で、リマ空港に戻ってきた。


リマ空港に戻ると、1日目に閉まっていた「天野博物館」に行くことになった。

天野博物館は、良かった。インカ、プレ・インカ、チャンカイなどの遺跡からの出土品に実際に触れるのである。全部ではないけど、ミイラに巻いてあった布なんかが、実際に触れることが出来た。

土器、織物など素晴らしいものがたくさんあったし、天野さんという日本人がペルーで頑張っていたのだと知って嬉しかった。

また、日本を離れ南米ペルーに移民された人達のことなんかを知るきっかけになった。


リマ空港に戻り、搭乗手続きで機内持ち込みの荷物のX線に4つの物体が映り、「何だ?」と質問されながらも、

大事に持ち帰った、素焼きの水差し?はおっさんの宝物です。



おわり