ペルー、その4 | 畑とポストカードと旅と

ペルー、その4

オリャンタイタンボから列車に乗った。

ウルバンバ川沿いを走る。良い景色だ。だんだんと山の奥へと入っていくと山に細い道がたまに見える。インカを支えた、インカ道だ。

ツアーによっては列車に乗らず、インカ道を歩いてマチュピチュに行くことや、途中で下車してインカ道をいくことも出来るみたいだ。(今は、危険なため単独では歩けない。必ず現地ガイドが必要だ)


列車に乗り1時間15分で、マチュピチュの麓、プエンテ・ルイナス駅に着いた。


雨が降っていた。駅でビニールポンチョを買う。ポンチョは着ずにバスに乗り込んだ。

駅からマチュピチュまでは高低差が400メートルだ。バスに乗り、20分イロハ坂を登りきると、

そこが、マチュピチュの入り口だった。


ポンチョを着て、雨のマチュピチュだ。

あまり雨だと、マチュピチュ全体が見える見張り小屋から全体が見えない心配があった。

でも、おっさんはマチュピチュを歩いていることが嬉しかった。

「ついに来たのだ。マチュピチュ」


みんなで、小高い丘にある見張り小屋に立った。ちょっとモヤって全体がわからない。

でも、ツアーのみんなはここに来たことがうれしのか、静かにマチュピチュ全体を見つめていた。

ちょっと目をそらすと、マチュピチュの周りの山が丸焦げだ。

1ヶ月くらい前に山火事が起きて、約1週間燃えたそうで、あと少しでマチュピチュに火がという時に、大雨が降って鎮火したのだ。だから、周りの木々は燃えて真っ黒だった。


そんな話をガイドさんに聞いていたら、雨が小降りになり、モヤが消えてきた。

「おー」と歓声。

雲の中から、マチュピチュが現れたのだ。ちょっとブルっと震えた。感動的だった。

ワイナピチュ(老いた山)とマチュピチュ(若き山)だ。



  人がいるのが神聖な広場。その裏の小高い丘がインティワタナ。

階段を下りて、太陽の門から中に入る。昔のマチュピチュへの入り口だ。

石切り場をぬけ、神聖な広場へいく。

ここには、3つの窓の神殿、主神殿がある。

どちらも素晴らしい石組みの建築物だ。地震でズレテいるところもあったが、技術の高さが伺える。

そして、

小高い丘にあるインティワタナにいく。

インティワタナは中央が棒状に突き出た1枚岩だ。

儀式のための石造物か、日時計か謎なのだが、不思議な力が沸いてくるような感じがした。

みんな、手をかざしたり、触ってパワーをもらっていた。 (現在は触れないかもしれない)


中央の広場を抜けて、太陽の神殿、水汲み場、女王の宮殿を見る。

太陽神殿の曲線の石積みが美しい。

そしてコンドルの神殿だ。




( おっさん的には、マチュピチュを見下ろせる山、ワイナピチュに登りたかったが、列車で来た人は帰りの時間が決まっていて時間がなかった。登りたいひとは、マチュピチュ入り口にあるルイナスホテルに宿泊するしかない。 日本からのツアーもある。 )


マチュピチュ滞在時間は4時間弱だ。

夢のような時間があっという間に過ぎた。ここに来て、またまたマチュピチュが好きになった。


帰りの下りのバスから、名物の「グッバイボーイ」が現れては「グッバーイ」と言って消え、またしばらくバスが走ると現れるという少年のことだ。何度か会うたびに、同じ少年だと気が付く。バスは山道を行ったり来たりして、ゆっくり下るが、少年は叫んでは次の道へと直線で駆け下りるのである。たいしたものだ。

そして、最後にチップを稼ぐのだ。


帰りはクスコまで列車で帰った。夕方になって暗くなったクスコ駅に列車が到着した。


その夜はレストランでフォルクローレを聴きながら夕食をした。

マチュピチュに行けた嬉しさで、なかなか寝れなかった夜でした。


つづく