推理 | 畑とポストカードと旅と

推理

輸入雑貨屋さんのおっさんの日常は、毎日午前中のバイトから始まるのでした。

雑貨屋さんが軌道に乗るまで頑張るつもりだけど、まだまだ先は長そうだ。


バイトは染色関係の工場で、大きな釜に原料のシルクや綿、ナイロンなどを詰めたり、染色した原料を乾燥させるのが仕事だ。


今日はシルクの乾燥をやることになった。シルクと言っても何種類かの染色方法があり、今日のシルクは特別扱いのシルクだったので、いつもとはちがう機械を使うことになった。

この機械を使うのは半年振りぐらいだったので、綺麗に掃除してからスイッチを入れることになった。

(機械は軽自動車を縦に3台並べたくらいの大きさ)


掃除をして何個かのスイッチを入れていったら、機械の入り口のモーターから火花が出て、モワッっと煙が出た。

どうやら、電線がショートしてるらしく、モーターが古かったので取り置きしてあった、中古のモーターに換えることにした。

でっかい機械からモーターをはずし、倉庫に取り替えるモーターを持ちに行った。

モーターだけでも大きくて重たいので、リフトで持ち上げ運んだ。

今度はそれを取り付けホッとしてスイッチを入れたら、今度はブレーカーのヒューズが飛んだのだ。

また、機械が動かなくなった。



???なんでだろう。


あれが、こうなって、あれがそれで、これが回っているのだから、ここは大丈夫でと、何処が原因かを推理してみる。

可能性はこれがあって、ココに電気がきて、、、、、。



あれこれ、3時間くらいかかって機械は復活した。

原因は配電盤というブレーカーなんかが入っている中の配線なんかが原因だったと思われる。貯まったホコリを取り除き、振動で緩んだネジなどを絞めたり、分解掃除して組みなおしたら、見事に直ったのだ。


ここだったのか、とホッとしたし、なんだか難しい推理小説が解けたような感覚になった。


乾燥の仕事は1時間くらいしか出来なかったが、機械が直って満足感で帰ってきました。



電気や科学は、どちらかと言うと苦手だ。原子記号なんかは、覚えたがすぐに忘れてしまった。

でも、こうやって機械が (仕組みは単純だけど) 治ったりすると、嬉しくて電気や科学にも興味を持つきっかけになりそうである。