ポン子 「……はぁ。凛先輩、聞いてくださいよ」

 

凛先輩 「あら、珍しいわね。デスクでそんなに大きなため息。何かあった?」

 

ポン子 「……また、やっちゃいました。昨日、あれだけ『今日から甘いものは禁止!毎日30分は筋トレする!』って誓ったのに。さっき給湯室で、誰かが置いてたお土産のクッキー、気づいたら3枚も食べてました……」

 

凛先輩 「ふふ、あるあるね。お土産の誘惑って、なんであんなに強いのかしら」

 

ポン子 「笑い事じゃないですよ〜!私、本当にダメ人間なんです。ダイエットって決めても、いつも3日も持たない。SNSでキラキラしてるモデルさんとか、ストイックにジム通いしてる友達を見るたびに、自分だけが意志の弱いポンコツに思えて……。もう、鏡を見るのも嫌になっちゃいます」

 

凛先輩 「自己肯定感、急降下中ね。でもポン子、それって別に『根性がない』わけじゃないのよ」

 

ポン子 「えっ?でも、続かないのは私がズボラだからでしょ?」

 

凛先輩 「実はね、最近読んだ本に面白いことが書いてあったの。『脳は変化が大嫌い』なんだって」

 

ポン子 「脳が……変化を嫌う?」

 

凛先輩 「そう。私たちが『変わりたい!』って思っても、脳は『今のままが安全だよ!急に動かないで!』ってブレーキをかけちゃうらしいわ。だから、3日坊主になるのは、むしろ脳が正常に働いている証拠なんですって」

 

ポン子 「……ええっ!じゃあ、私がクッキーを食べたのは、脳の生存戦略だったってことですか!?」

 

凛先輩 「そう思えば、少し気が楽にならない?この前読んだ本にそんなことがかいてあったのよ。ダイエットを続けるには現状を変えて複利で相乗的に結果を出していくことで『習慣』になるんですって」

 

ポン子 「複利?なんだか難しそう……お金の話ですか?」

 

凛先輩 「いいえ、これは『いかに意志力を使わずに、自分をアップデートするか』っていう習慣の話よ。その本の中に、ポン子にぴったりの考え方があるわ。『2分ルール』っていうんだけど」

 

ポン子 「2分?カップラーメンより短いじゃないですか」

 

凛先輩 「そう、そこがポイント。新しい習慣を始めるときは、とにかく『2分以内に終わること』から始めるの。例えば、『毎日30分筋トレする』じゃなくて、『ヨガマットを敷く』だけ。あるいは『スニーカーを履く』だけ」

 

ポン子 「えっ、それだけでいいんですか?痩せなくないですか?」

 

凛先輩 「本の著者はね、『まず、その場に現れること』が一番大事だって言ってるの。ヨガマットを敷くだけなら、3日坊主になりようがないでしょ?『やるぞ!』って気合を入れなくても、勝手に体が動くレベルまでハードルを下げるのよ」

 

ポン子 「ヨガマットを敷くだけ……。確かに、それなら仕事でヘトヘトの日でもできるかも」

 

凛先輩 「私もね、以前は『完璧主義』すぎて苦しかった時期があったの。1日でもサボると『もう全部台無しだ!』って自暴自棄になって、ドカ食いしちゃったりね」

 

ポン子 「えーっ!凛先輩でもそんなことあるんですか!?」

 

凛先輩 「もちろんよ。でもこの本を読んでから、『1回サボるのは不運だけど、2回サボるのは新しい習慣の始まりだ』っていう言葉を心に刻むようにしたの。1回くらいクッキーを食べても、次の食事で調整すればいい。一番怖いのは、自分を責めて完全に辞めてしまうことなんだって」

 

ポン子 「……そっか。私、クッキー3枚で『人生終了』くらいの勢いで落ち込んでました。でも、明日また『2分だけ』何かすれば、まだ続いてるってことにしていいんですね」

 

凛先輩 「そうよ。ダイエットは『何を食べるか』よりも、『自分をどう扱うか』のゲームに近いのかもしれないわね」

 

ポン子 「自分をどう扱うか……。なんだか、ちょっとだけ胸のつかえが取れた気がします。私、帰ったらとりあえずヨガマットだけ、出しっぱなしにしてみます(笑)」

 

凛先輩 「いいわね。出しっぱなしにするのが、最強の準備よ」

 

ポン子 「凛先輩、その本……私も読んでみようかな。もっと楽に自分を変えられる方法、書いてありますか?」

 

凛先輩 「ええ、目からウロコの話がたくさんあるわよ。でも、無理に読まなくていいわ。今はそのヨガマットの準備だけで十分。もし、どうしても『仕組み』を知りたくなったら、手に取ってみて」

 

ポン子 「あはは、そうですね。まずは2分から、やってみます!」