休みができて、羊のカレーを作った。水曜日に、瞑想で羊の姿を見たという人がいた。


羊の香り、バスマティの玄米の香り、削りぶしの香り、カルダモンとカレーリーフを漬けこみすぎた油。

そういうものがあわさって、なんとなく人間の香りがした。

おいしいというよりも、奇妙なカレーだった。どういうカレーかよく分からなくて、たくさん食べた。音像のあいまいな音楽の音量を大きくすることと似ているかもしれない。


結局のところ、人をむしゃむしゃと食べているような感覚を持った。アニメにでてくる巨人のように。高い塀を超える。心では何でもできるさ。