モンタナカリープレート

吉祥寺は、ぼくの街に帰ってきたという感覚がある。生まれ育った街。そのあとに生まれ直した街でもある。

モンタナができたときはカレーの店だったけど、たしか少しのあいだ麺だけになって、またしばらくしたあとカレーも食べられるようになった。
鼻の二つの穴をつなぐピアスをした女性が接客をしてくれた。とても雰囲気がよかった。店には椎名林檎のファーストアルバムのリミックスが流れる。まだあのころは2000年になっていなかった。あのころも、今も心がおどるような曲たち。ベースソロ。

麺のつけ汁はすっぱい。たまたま今日だけこんなふうにすっぱいくしたのかもしれないと思うほど。苦みの香りのスパイスが入っている。そこに魚粉が盛り上がっていて、つけ麺であることを分らせる。麺は弾力があって、とてもおいしい。米をひたして食べるとまたとてもおいしい。米のほうがよくすっぱさを吸収する。麺にかぶさったローストポークはやさしく丁寧。

ドライカレーは甘くてやさしい味。前に食べたときの味は忘れてしまっていた。卵黄とよく合う。

よいつけ麺とよいカレー。
サラダも一皿に、夢のようなプレートだった。
幸せな気持ちになって、もう一杯カレーを食べたくなった。