下北沢本多劇場にて『志らくの新作落語・舞台「不幸の伊三郎」』観劇してきました。
出典:立川志らくHP
【公演概要】
落語家・立川志らくが演じる、美濃部伊三郎は自衛隊出身の無骨な中年男。
彼のたった一日の出来事を志らくオリジナルの演技方法で笑いと感動で舞台を埋め尽くします。
志らくのひとり芝居の演じ方は、従来の俳優がひとり芝居で演じる一人称の手法プラス落語の演出方法を取り入れ、新い現代落語(ひとり芝居)をつくりあげます。
(引用:立川志らくHP 上演時間/120分)
落語にハマってます。
主に立川流の落語家さんにハマってます。
中でも立川志らく師匠にハマってます。
人気があるのがわかる。
カッコいいんですよ。
志らく師匠の佇まいそのものが《落語的》であり《芸能的》なんです。
そんな志らく師匠のひとり芝居。
場所は演劇の聖地、本多劇場。
今年この劇場で観劇するの何回目だろうか。
本多劇場でのひとり芝居は始めて観ました。
まずは落語から。
演目は古典落語の名作【死神】。
枕では「圓生師匠と違い私は炎上師匠なんて言われる」と、最近自身のSNSが炎上している話などを。
枕から相当笑わせてもらい【死神】へ。
今までいろんな噺家さんの【死神】を聞いてきたけど、志らく師匠の【死神】は私のような落語ビギナーにもわかりやすく、落語の面白さに触れれるものでした。
合間に時事ネタを入れたり、数々の声色を変えていろんな表情を見せてくれたりと、最後まで聞き入りました。
中入り後、ひとり芝居『不幸の伊三郎』へ。
脚本、演出、全てを志らく師匠が手がけたひとり芝居。
「赤旗を読む右翼」のオヤジの不幸な一日の物語。
次々と笑いを挟みながら数々の伏線(フリ)があり、その伏線を回収(オチ)していく物語は、ひとり芝居でありながら落語的。
高座に座っていないだけで、まさに新しい落語の形。
演出面も面白く、ワンシチュエーションを一人で演じるためにその場の空気感や時代的背景の情報量がどうしても少なくなるけど、そこをそのシーンに合わせた実際に売られている商品名を次から次へと出すことで、誰もが経験したことのあるシーンを思い浮かべ、追体験をしているような感覚でその場の空気感が伝わってきました。
この脚本、演出はとても勉強になった。
噺家さんが脚本、演出した芝居だけあって、笑いあり、人情味あり、そして涙ありと、本当に最高な観劇体験ができました。
このひとり芝居の続編である下町ダニーローズ『不幸の家族』も絶対に観に行きたい。
ただ、予定が合わない…。涙