立川流の独演会を聞きに行くのは年始の談慶師匠の独演会に続いて2回目。
志らく師匠の落語を聞けたのは今回が初めて。
今回の演目は前座の立川らくまんさんが「開口一番」を。
志らく師匠は「金明竹」「鉄拐」と続き、中入り後に「らくだ」を。
らくまんさんは志らく師匠の十九番弟子とのこと。
師匠の独演会とあってか緊張が見て取れる。
らくまんさんと同じく私も落語を聞き始めてまだまだなのでこれから一緒に成長していけたらなと思う。
らくまんさんの噺が終わり志らく師匠が高座へ。
師匠談志の話やテレビ出演の話、森友問題などを織り交ぜた「まくら」から一席目の「金明竹」へ。
骨董屋の親父と小僧与太郎のやり取りから展開する噺。
次々とすれ違って思わぬ方向に行ってしまう「すれ違い」の作りが巧妙で古典として長年愛されてきた演目だと言うのがわかる。
今回の志らく師匠の「金明竹」ではアメリカ人が登場し英語のような言葉でまくし立て、それを聞いた女将さんがまた聞き間違えて伝えたりと、とにかく志らく師匠の言葉数とリズムが良くてとても面白かった。
初めて聞いた「鉄拐」は、中国の八仙人の一人鉄拐を見世物小屋に呼ぶ噺。
仙人が出てくるあたりが落語的だなと思い楽しく聞いていたのだけど、この話よくよく聞いてるとかなり深い事を伝えてるんだなと思った。
落語ってふと気づくと深い噺ばかりなんだけどこの噺もまさしく深い噺の一つだ。
志らく師匠のように言葉で上手く伝えれないけど、何気ない噺の中に伝わるものがあるなぁと。
最後の「らくだ」は志らく師匠の十八番の一つらしい。
年始の談慶師匠の独演会でも師匠が「らくだ」をかけていたので、立川流真打二人の「らくだ」を聞けたことになる。
多くの人が知っている有名な噺ではあるが落語会さんそれぞれ個性が出ていて面白い。
志らく師匠の「らくだ」は丁目の半次の凄味や屑屋の酔っ払いの仕草などが、まるでそこで実際に起きているからのような感覚になるぐらい世界に引き込まれた。
談慶師匠のときも感じたけど、この感覚に「噺」とゆう「話芸」だけでさせてもらえるのが本当に凄い。
この「らくだ」はこれからもいろんな人のを聞いてみたいと心から思う。
昔かの落語ファンや熱心なファンからしてみたら私みたいなにわかが落語の事を書くのはどうかと思うだろうが、より深い落語体験が出来るように少しずつこれからも勉強していきたい。
とにかく、立川志らく師匠メッチャカッコいい!!