観劇後の感想を先に行ってしまえば最高だった!!
2017年最高傑作になるかもしれない。
この作品自体は今までも多くの方が演じてきた作品。
今回は上演台本、演出が松尾スズキさんであり大人計画メンバーが脇を固める事もあって「笑い」な面が強くでてるが、一幕終わりから二幕にかけては畳み掛けるように話の展開が「笑い」以外の、悲しい歴史の部分が広がっていく。
「笑い」を織り交ぜつつ歌やダンスも入れることはとてと難しく、「サムイ」と思われても仕方ないようなことになることもある。
そこを長澤まさみさんを中心に石丸幹二さん、小池徹平さんとゆう名役者がしっかりと「松尾スズキワールド」を上手く体現していたからこそ素晴らしいものになっていたように思う。
それにしても長澤まさみとゆう女優は凄い。
この役を演じるにあたりどれだけ準備をしてきたかはわからないが、相当の女優としての覚悟を持ってのぞんだのではないか。
長澤まさみ演じるサリーはあまりにも美しく、そして悲しい。
彼女の女優としての才能がまだまだ未知数であることを感じさせる。
このミュージカルはとにかく楽しい。
そして、『この世界の片隅に』でも感じたことだが、歴史上どれだけの悲しい悲劇の片隅には必ず喜劇はある。
メルマ旬報に特別寄稿された酒井若菜さんの一文を借りれば、
全てのエンターテイメントは、不謹慎、不道徳、間違いからしか生まれず、
全てのエンターテイメントは、不謹慎、不道徳、間違いを描き、許しているのである
この一文に全てが込められている。
松尾スズキ×長澤まさみの『キャバレー』必見です。