こんばんは。
夜はすっかり冷えるようになってきましたね。
日によって日中はまだ半袖でイケる日もありますが
朝晩はさすがに肌寒くなってきました。
ちょっと早いかもしれませんがそろそろ暖房器具を
押し入れから引っ張り出しておいた方がいいかもしれませんね。
ただうちの場合は、押し入れから何かを出す=押し入れの整理をする
という図式が成り立ってしまうので、時間のある時に覚悟を決めてやらないといけません。
てゆうか押し入れにタイヤとか車の部品が入ってるから片付かないんですよね。
普通の家は押入れにタイヤとか部品は入ってないですよね。
コンテナガレージでも借りようかな。。。
さてさて、今日のブログでは
ベンツの足廻りのメンテナンスについて少しご紹介しようと思います。
「足廻り」という言葉はよく耳にする言葉だと思いますし
ご自身の車でも足廻りのメンテナンスはしっかりやっているという方も多いと思います。
でも、実際どんな部分がどんなふうに劣化するのかというところまでは
目にする機会は少ないのではないかと思います。
という訳で、比較的交換するケースの多い部分について
劣化が進むとどうなるかというのをご紹介していきたいと思います。
まずはフロントのロアボールジョイント。
画像はW220のS500のものです。
フロントのロアアームとナックルの接続部についているボールジョイントです。
内部がかなり錆びていますね。
こうなると走行中に音も出てきますし場合によっては
ステアリングにガタガタと振動が伝わってくることもあります。
これをさらに放っておいてしまうと・・・
こんなふうに荷重が掛かっていない状態ではすっぽりと抜けてしまいます。
(ちなみに画像のボールジョイントはW124のE320のものです)
車両についている状態では、荷重が抜けて上に引っ張られることはないので
走行中に抜けてしまうことはまずありませんが
ここまで来るとかなり不快な音が出てしまいます。
こちらも同じようなボールジョイントですが
状態としてはブーツが破れるパターンですね。
W463 G500 ゲレンデヴァーゲンのタイロッドエンドのボールジョイントです。
ゴムのブーツが破れて内部のグリスが出ています。
この破れた部分から砂や水分が入りさらに劣化を進めます。
次はロアアームのブッシュ。
W202のCクラスのブッシュです。
ロアアームとフレームの接続部のブッシュです。
これは一目瞭然ですね。
右側のブッシュは完全に切れてしまっています。
これではハブをしっかりと支えることが出来ず
走行中のふらつきや直進安定性の悪化に繋がります。
ロアアームのブッシュは、足廻りの消耗部品の中でも
乗り心地や車両の挙動に大きく影響を及ぼす部分なので
なるべく良い状態に保ってしっかりとした乗り味をキープしておきたいですね。
次はリヤの足廻りです。
車両はR107の560SL。
スタビライザーのリンクロッドです。
右側の古い部品は、ジョイントが片方外れていますが
これは本来外れる物ではありません。
ジョイントをロッドに固定している樹脂部分が硬化してひび割れ
欠損してしまった為に外れてしまったのです。
ということは、スタビライザーのリンクが外れてしまったということなので
スタビライザーが全く効いていない状態なわけです。
これでは走りも安定しませんよね。
そしてこれはリヤのロアボールジョイント。
ベアリングと言われたりもしますね。
形状はちょっと違いますが、使われている場所と働きは
フロントのロアボールジョイントと同じような感じです。
これもゴムのブーツの部分が破れてグリスが出てきています。
この部分の劣化は、それほど体感できる症状としては出てきませんが
駆動輪を支えるとても重要な部品です。
このような感じで足廻りには数多くのボールジョイントやブッシュなどが使われており
それぞれがとても重要な働きをしています。
今回ご紹介したものは、劣化がかなり進んだものばかりですが
放っておけばどの部分も最終的にはこのような状態になり
乗り心地や走行性能、安定性の悪化につながります。
ただ、逆を言えばこういった部分にしっかりと手を入れて行くことで
年数が経ったモデルでも、新車に近いフィーリングを取り戻すことが出来るのです。
せっかくのメルセデス、足廻りもしっかりと手を入れて
往年の走りをいつまでもキープしましょう!
それではまた。
byサービスフロント鈴木