こんばんは。


今週のブログでは


空冷ポルシェの中でもエントリーモデルとしても乗りやすく


比較的台数の多い964について


よくあるメンテナンスをご紹介したいと思います。




まずはコレ。



ポルシェ、ベンツの修理、車検の輸入車専門修理工場カレントテックセンターのブログ



ポルシェ、ベンツの修理、車検の輸入車専門修理工場カレントテックセンターのブログ


ツインデスビです。


ツインプラグ化の為、964にはこのツインデスビが採用されており


定期的なオーバーホールが必要な部分でもあります。


ベルト駆動によって2つのディストリビューターのローターが


同時に回転しているのですが


このベルトは、タイミングベルトのミニチュア版のような感じで


経年や走行距離を重ねることによりだんだん劣化してきます。


放っておけば最終的には切れてしまうこともあるのですが


その切れた場合の2次的な影響が問題なのです。


必ずそうなるというわけではありませんが


切れるタイミングが悪いとエンジン本体の損傷に繋がるケースもあるのです。


そういうわけで、タイミングベルトなどと同様、切れたらではなく切れる前に


定期的なオーバーホールが必要というわけです。




次はエアコン廻り。



ポルシェ、ベンツの修理、車検の輸入車専門修理工場カレントテックセンターのブログ



ポルシェ、ベンツの修理、車検の輸入車専門修理工場カレントテックセンターのブログ


今の時期、非常にエアコンの修理が多いです。


エアコンが効かなくなる原因は様々ですが


その中でも特に多いのがエバポレーターからのガス漏れです。


エバポレーターは霧化した冷媒の気化熱効果により冷たい風を作る部分で


冷媒システムの中でも非常に重要な部分です。


ブロアなどと一体になったケースを丸ごと取り外し


さらに外したケースを分解してエバポレーターを交換するので


作業的にも時間のかかる整備です。


エアコンガスの漏れがある車両は、ほとんどの場合


冷媒システム内に汚れの堆積があるので


交換の際は、エキスパンションバルブやリキッドタンクなどの


周辺パーツも同時に交換することをお勧めします。





そして言わずと知れたタペット調整。



ポルシェ、ベンツの修理、車検の輸入車専門修理工場カレントテックセンターのブログ



ポルシェ、ベンツの修理、車検の輸入車専門修理工場カレントテックセンターのブログ


964以前の911には、ハイドロリックタペットなどの


バルブクリアランスの自動調整機構が無い為


人の手で定期的に調整してあげる必要があります。


調整時期が近づいてくると、カチャカチャという


機械ノイズのような音が出てきます。


目安としては20000キロ前後に1回という感じなのですが


実際はけっこう個体差が出ます。


ロッカーアームやカムシャフトの状態、走行条件


使用するオイルの性能なんかにも左右されますね。


調整時期の判断基準としては、前回調整時からの走行距離を踏まえ


実際の音を聞いて判断する形になります。





こうして挙げて行くと、964という車は


なんだかとても手のかかる車のように思えますが


すべて同時に行わなければいけないという訳ではないので


それほど大変なイメージを抱く必要はありません。


決して新しい車ではありませんから


もちろんそれなりのメンテナンスは必要ですが


むしろこうしてメンテナンスを重ねて行くことにより


信頼性を増しながら当時のパフォーマンスを取り戻して行くので


安心して空冷ポルシェを堪能することができるのです。



こうして少しずついい車に仕上げて行くのも


この時代の車の楽しみでもありますからね。




では、今週はこの辺で。






byサービスフロント鈴木


カレントテックセンター ホームページ
ガレージカレント ホームページ
輸入車・外車売るなら外車王!