旅をしながら雑誌編集・執筆の仕事をしてきたので、こだわりの文房具は相棒みたいなもの。お気に入りを使うと気持ちが明るくなって、創造力もアップします。
使いやすくて思い出深い、大切な文房具をご紹介します。
スワロフスキーのボールペン
出版社から独立したときに、先輩編集者さんたちからいただいたギフト。紙とペンとインクに人一倍こだわるベテランの皆さんが選んでくださったのが、クリスタル200個入り、スワロフスキーの高級ボールペン。
文字を書くたびキラキラと輝いて、その煌めきに心が吸い込まれそうになります。この美しいペンにふさわしい仕事をしよう。そう心に決めた日。今でも手にするたび、志を新たにします。
タフなシャーペン
優秀なウェブディレクターの先輩が、新企画のコンセプトを紙に描いて説明したときでした。手元のシャーペンが太く、濃く、なめらか。するすると紙の上を滑ります。それがぺんてる シャープペン Tuff(タフ)でした。
高濃度の0.5〜0.9ミリ2B芯。グリップがしっかりとしていて持ちやすい。クルクルまわすと顔を出す長い消しゴムも備わっています。
どんどん書いてどんどん消せるから、メモ、アイデア、ラフ、製図などのクリエイティブな書き仕事をタフにサポート。旅のノートや取材のメモ、アイデアスケッチもこれ一本。もちろん、先輩へのリスペクトとともに。
トラベラーズノート
旅人の必需品ともいえるトラベラーズノートは、デザイナーの同僚と一緒に夢中になりました。革素材の味のあるカバー。そしてリフィルやチャームが豊富で、自分好みにカスタマイズできるのが最大のお楽しみです。
スリムなA5サイズで、バッグの中でも邪魔になりません。専用レフィルのノートは軽量で持ち運びやすく、薄いのに書き心地も抜群。素晴らしいのひと言に尽きます。
無罫のリフィルがトラベルジャーナルや日記におすすめ。取材メモ、旅のスケッチ、ホームシックの苦しみ、旅先でふと浮かんだ自由詩……すべてここに書き留めてきました。
結束バンドとリフィル ジッパーは、資料やチケットを挟んでおくのに特に便利。
とはいえ、絶対こうしなきゃいけない、なんてルールはありません。手の平にしっくりと馴染むまで、試行錯誤でカスタマイズしてみましょう。
和紙のブックカバー
こちらも、出版社の先輩からギフトにいただきました。SIWA(紙和)ブックカバーは木材パルプとポリオレフィン繊維を原料とした和紙でできたブックカバー。
見た目以上に、しなやかでタフ。耐水性にも優れます。愛読書とともに和心を。海外のカフェで、けっこう話しかけられます。
書き出してみたら、出版社の先輩からのいただきものが多くて驚きました。職人の世界のようなところがあって、ベテランの背中、そして手元から、たくさんのことを教わりました。
Photo: Stena Line@Irish Sea