こんなデータがある

視覚障害から手術で回復した人
聴覚障害から手術で回復した人

聴覚障害から回復した人は
精神的なダメージは少ないが

視覚障害から回復した人は
自殺する人が多いらしい

見えない時は
顔は分からないが
誰かが気付いて介助してくれる

見えるようになった時
ポツンと独り置かれたようになる

「出来るでしょ?」
そう言われているみたい

見えない方が
人は温かかった

母は周りから
「元気印だね」
「健康で大丈夫よね」

そう思われていたらしい

僕もようやく
最近になって母の苦労を理解し

助けられるよう動き出したり
感謝の言葉を伝えたり

手に触れ、背中を摩って
声かけ出来るようになったばかり

母は気づいて欲しかったのだろう

脳梗塞になり
右半身麻痺と失語を伴い
みんなが一斉に心配している

父も毎日見舞いに通っている

母も本当はもっと早く
自分に時間を
割いてもらいたかったのだろう

文字でのやり取りで
父が要領を得なさ過ぎて
母が笑う反応をするらしい

母は父を求めていたのだろう
色々な意味での父親を

言葉で伝えるのは難しい

特に家族のことは

近いから影響し合い
苦労もして様々な原因にもなるが
それらを知り合っている
特殊な仲とでも言おうか

手に入らないものを
お互いに求め合っている

そんな気さえもする

母はその
求めるものに今
近づいているのかも知れない

しがらみが分つ事もあるのだろう

しがらみが
あるキッカケで薄まり
近づくってことなのだろうか

僕はまたまた
支える側になりそうだ