私はずっと、“優しさ”って
「我慢すること」「黙ること」だと思ってた。
……というか、それしか知らなかった、っていうのが本音かもしれない。
言いたいことがあっても
「これは言っていいのか?」「怒らせない?」って、まず空気を読む。
タイミングを計ってるうちに、結局言えなくなる。
子どもの頃から、ずっとそれを繰り返してきた。
でもね、今になって思うの。
私はただ、言うべきことと、言わなくていいことの違いが分からなかったんだって。
黙ってたのは、我慢してたわけじゃない。
“判断がつかなかった”の。
あの家庭で、
言ったことで空気がピリッと変わる場面を何度も経験してきたから
私の中にはいつの間にか
「なにかを言う=地雷を踏むかもしれない」
みたいな恐れがインストールされてたんだと思う。
で、地雷を踏みたくない私は
「とりあえず黙る」っていう安全策を覚えた。
だからこそ、大人になった今も
“伝える”ってことがすごく難しく感じるときがある。
自分では気をつけて言ったつもりなのに
「なんでそんな言い方するの?」って返されたり
逆に、「もっとちゃんと言ってくれたらよかったのに」って言われたり。
……え?どうすればよかったの?
ってなる(笑)
感情を“感情的にならずに”伝えるのって、ほんと難しい。
飲み込みぐせが長すぎて
いまだに、「言う」ってことにブレーキがかかるときがある。
でも、それでも最近の私は
ちょっとずつ「出す練習」をしてる気がする。
うまくなくていい。
たまに噛んでも、誤解されても
それでも自分の言葉で届けようって。
昔の私には、ほんとにできなかったこと。
「何を言えばいいのか」が分からなかったあの頃の私に
今の私がちょっとずつ教えてあげてる、そんな感じ。
もしあなたも
うまく伝えられなかったことに引っかかっていたり
言ってみたけど「なんか違ったかも…」ってモヤモヤしているなら
それ、“自分の本音に出会うためのサイン”かもしれません。
私たち
どうやって言葉にすればいいかなんて、誰にも教わってこなかった。
だからこそ今、自分の裏の裏にある本音に気づく事から。
まずは「ほんとはどう思ってたのか?」
それに気づくところから、すべては始まります。
