先日7回忌に当たる祥月命日を終えました。

夫がよく

『たまにはおしゃれしてよー。』

と言っていた好きな小花柄のスカート。

これなら気に入ってくれるかなと紺のワンピースに身を包み、お線香と花束をもって、墓地に行く。


樹木葬だから、墓石もシンプルで納骨も蓋を開けて入れるだけだから、蓋に色々デザインが施されている。

雨など経年劣化で白のペイントが薄くなっちゃうから、お墓参りを兼ねてペイントしに行くのが恒例になりつつある。


筆で塗り塗りしながら、お墓に話しかけて近況を報告する。


蓋が地面にあるから、足がしびれたら途中でもお線香を焚いて手を合わせておしまい。3回忌の時に

『こういった法要は今後しません。』

と義実家と実家などの親戚に宣言したので、祥月命日はこんな感じでシンプルに過ごしている。


娘は気が向いたら来るけど、息子に限ってはお墓参りをした事がない。『パパお墓にいない』が息子の持論である。だからといって私も無理やり連れて行こうとは思わない。納骨の時も学校主催の資格試験の日と被ってしまい立ち会えなかった。とはいえ納骨の前、墓石の場所を決めたのは息子だった。一番隅にしようと思ってたけど手前を指して『こっちのが良くね?』って息子の言った通りの場所に夫は現在眠っている。

息子は夫の死について、死んだという事実は分かるがあまり受け入れてない感じがする。これも強制する事なく、本人の気持ちを尊重したいと思っている。


私はここまで来るまでに色々な事があったここには書けない事も沢山…。


でも私なりの7回忌をおえて思うのが私って一途だなーって事。

確かに誰かと一緒に人生を歩けないのは寂しい。

とはいえ他の誰かと歩きたいかと言われれば、やっぱり夫がいいなって思う。


『ママって一途だよね。』

娘にこの前もそう言われたけど、そうだなー、他の誰かと住んだり合わせたり正直面倒くさいなって思った。『まぁ先の事は分かんないんだけどね!』が最近心配して聞いてきた人に言う処世術。


会社の上司にも『セクハラになっちゃうからあんまり言わなかったけど、何か最近新しい彼でもいるのかな?』って。

最近ぷちダイエットというか、自分磨きをしている。資格を取ったり、やりたい事をしてみたり。一人旅に行ったり。

それを全部=恋と言われるのは心外だけど、まぁ外からもそう思われているというのは何かしらの結果が出てるってことだよね。


夫の死後も変わらずフルタイムでしんどい事も多かったけど、そのお陰でまぁ自分磨きの費用はそこから出してる感じがあって後ろめたい気持ちもなくてすごく楽。とはいえ散財してる訳でもなく締めるときは締めて、つつがなく日々を送っている。


墓前報告を終えて本堂と休憩室に向かうと、スタッフの同士さん(夫の死後から顔なじみ)が、

『旦那さんと話して来た?あれ?随分きれいにしてー。どうしたの?』と声を掛けてくれた。

『今日命日なんです。夫が可愛い服好きだったもので。』

『そかそか、旦那さんに見せる為か。』

と本堂の御尊像があくまで、他の参拝者さんの接客をしつつ他愛のない話をして、住職さんは他の法要に忙しそうにしていたので御尊像が空いたタイミングでお焼香だけして帰ってきた。


私なりの7回忌。


それ以上でもそれ以下でもない。


私が忘れなければいいんじゃない?