お宮参り着物をお手入れに出して89歳の母の気持ちを知る | 着物クリーニングまるやま まるやまのりこのブログ

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【息子さんにお子様が誕生してお母様が息子さんが使ったお宮参り着物をお手入れへと持ってきてからの話】



一緒にご自分の娘さんが30年以上前に使ったお宮参り着物もついでにお手入れへ出したいと持って来られました。

とても金箔がベトベトしてしまっていて畳んである重ねがくっついてしまっていたのでそぉ〜っと剥がしながらお客様とお話をしました。


こちらのお着物お宮参りで使ったとお聞きしたのですがお袖は丸くなり肩揚げをしてあったので七五三でもお使いになられましたか?と聞きました。その日はお客様は考え込んでおりました。

次の日、お宮参りの襦袢も持って来られました。しっかり肩揚げ 裾縫い 半衿 袖の丸みもあり七五三て着られるように準備してありました。しかし、お客様は、覚えがない。確か七五三は、レンタルだったはず2人の娘さんともそうだった。

お客様にそんな話を聞きながらもしかしたらお母様がお宮参りが終わって七五三で着られるように準備していたのではないか?それしか考えられませんでした。

「私ったらそれなのにレンタルの着物で七五三をして、、、それでも母は何も言わなかった。」


89歳のお母様 聞いてもわからないけれどお礼だけは言っておきたい。お客様の優しさがなんとも言えない時になり

本当は、お宮参りでいつか使うために肩揚げだけでも取ってお手入れしたいけれど、そんなお母様のお気持ちを考えるとどうしてもできない。そのままの仕立てでお手入れさせて頂くことにしました。


息子さんのお宮参り着物はしつけがそのままだったので取らせて頂きお孫さんの事を第一に考え涼しくなったらお宮参りに行かれるということでしたのでしょうのうの匂いも気になるとのことなのでゆっくりお手入れさせて頂きます。


89歳のその時のお気持ち それを今になって知った娘さん 着物を通して優しい優しい空気が流れました。


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