触診で分かった再発。
現在の医療現場ではCTやMRI、PETで腫瘍の存在を確認する事が主流ですが、
頻繁に放射線や造影剤を浴びることはやはり危険なことだと思います。
当然最新の技術は確実ですが、そう何度も受けられないのであれば古来の触診を併用すれば良いのでは?と思います。
同じ肉腫仲間が通院している病院は最先端医療器具が整っており、信頼出来る若手の先生が診察してくれていましたが、CTは最低3ヶ月に一度という事で、その間、血液検査で数度通院した程度で診察が無かったとのこと、
増殖力が高い肉腫ですから3ヶ月のブランクはヒヤヒヤする時間だったそうです。
自分の先生は50代後半だと思いますが、ある程度の年齢以上の先生は触診技術が高いように思います。
当然そればかりでも不安ですが、併用してやって頂くことで気持ちがまったく違います。
今回の再発は触診で見つかった事を考えると、触診のあり方をもっと見直す必要があるのでは?と思います。
そして2010年1月、5日に入院し6日に膀胱付近の再発腫瘍摘出手術を行う事となりました。
前回手術以降7月から新生血管阻害剤としてサリドマイドとセレコックスを服用していましたが、主治医から「残念ながら効かなかったね」と言われた一言が虚しかった事を記憶しています。
腫瘍はエコー検査時よりもひと回り成長していて、鼠径部から精巣の方へ触手を伸ばすように恥骨下部まで細く伸びていました。
また、膀胱に隣接していた箇所を切除し、膀胱の縫い合わせとマージンをとっての切除、計6時間の手術でした。
術後先生から伺った話で印象的だったのが「腫瘍が他を浸潤しながら成長するのではなく、押し退ける様に成長していました。サリドマイド服用の効果かもしれません。傷口が塞がったら直ぐに再開しましょう」
との事で、実際に顔つきを診た先生が服用を進めたことで「飲んでて良かった!」と安からぬ非承認薬に感謝した瞬間でした。
今回は術後の経過も良く、翌日には歩行、普通食と前回とは比べ物にならない回復でしたが、やはり硬膜外麻酔の影響が大だと思います。
感じなくてよい痛みは感じない方が身体の回復も早いですね。
しかし、この平滑筋肉腫は手強い相手、病理検査の結果切除断面は陽性でした。。。
主治医も「あれだけ取って陽性とは・・・」
逆に肩を落とす先生を励ましている自分が不思議な感じでした(笑)
退院前に看護師長さんから「何度も手術を受けられて、痛みもご存知だから怖さは感じませんか?」という質問をされましたが、考えたことも無い質問でした。
他の方は、またあの痛さを味わうのかと思うと滅入ってしまう方が多いんだそうです。
手術できるだけでもありがたいと思っていた自分にとっては、新鮮な質問でした。