廃棄損か購買意欲か。

飲食の流通では悩ましい問題だと思います。

昭和の考え方だと、『廃棄するのはもったいないからダメ』
という考えですよね。で、商売人からすると、『見た目に
たくさんある方が、購買意欲をそそる。少量だと、いつ作ったのか
売れ残りか元から少ないのか分からないから不安だ。』
という考えでしょう。

どちらの言い分も真っ当ですが、具体的に検証してみます。

例えば。原価率60%で売価100円の商品(揚げ物)があったとします。
(※原価率 = 仕入原価 ÷ 売上 × 100%)

簡単に言うと、利益は40円ってことですね。

これを80個売る場合と、100個売る場合を比較します。

80個の場合、利益は
・40円 × 80 = 3,200円

ですね。同様に100個の場合は、
・40円 × 100 = 4,000円

はい。ということはですね。同じ利益を出すには、
800円分の廃棄、つまり、売価で8個分なら廃棄でも
利益を確保できる計算になります。

ただ。話はそんなに単純ではなくてですね。
廃棄分は売価なんです。原価にすると、8個だと、
・60円 × 8個 = 480円

が、損失なわけですね。ということを踏まえると、
正しい廃棄分は、
・60x = 800
  x ≒ 13.3

つまり。13個までの廃棄であれば、100個陳列した方が
儲かる計算なんですね。しかも、80個は完売が必須条件。
可能かどうかは商材とお店にもよるかと思いますけど。

ここで気になった人がいるかと思います。そう。
『逸失利益』という概念。得べかりし利益という奴。

が、これ。概念なんですよ。実務とは違う。
本来は得られたであろう利益が、何らかの形で
得られないこと。今回であれば廃棄ですけど。

商売は手元のお金があってなんぼなわけですね。
この概念は俗にいう『取らぬ狸の皮算用』なわけです。
だから、実際の損失は仕入原価。

そうなんですね。商売と人間の心理のパラドックス。
廃棄はもったいないけど、山盛りに商品がある方が
購買意欲がそそられるわけですね。あくまで、
売れ筋の商品や購買の安定しているような商品に
限られますけど。

今回は、廃棄の手数料や販管費等の細かい要素は割愛しました。
本来は、これも計算に入れるのが正当なのでしょうけど、
分かり辛くなるので。

そこそこ売れるものなら、多少の廃棄は目を瞑って、
たくさんあるように見せるというのは、商売では
大事なことでしょうね。そこをケチケチすると、
それがお客さんに伝わって、売上が伸び悩むキッカケに
繋がってしまったり…。

廃棄なく完売出来ればそれに越したことはないわけですけど、
それが難しいのであれば、客層や売れ方を考えて、多少
盛ってあげる方が、儲かりそうです。例えば、残り2個の
揚げ物だと、1個か全買いか悩むだけですが、
10個あれば、保存用とか余分に買ってくれる期待が
出来ますからね。

あるいは、必ず完売する方法にするか。常套手段の
『なくなり次第終了』って奴。限定数量にして、
それを売りにするという王道ですね。

人間としてはダメだけど、商売人としては正解というもの。
それを覚悟して選択出来るかどうかが、経営者資質の有無
なのかもしれませんね。


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