暑さ寒さも彼岸までと言われますが、朝晩との寒暖差の激しいこの頃ですね。
先日、テレビで「秋バテ」という話題をやっていました。体調を崩しやすい季節ですので気をつけてください。
冷え症についてお話してきましたが、今回で最終となります。
まずは「胃腸機能低下による冷え」についてです。
胃腸が衰えると新陳代謝が下がるので、様々な病気を引き起こしやすくなります。
下痢や腹痛のみでなく、実は乳幼児のアトピー、とりわけ食物アレルギーの重要な原因となるのです。
ですから乳幼児アトピーには、胃腸を温め機能を正常化させる漢方薬を処方します。
その代表的なものが”小建中湯”です。
効能だけを見ると直接皮膚炎の治療と結びつかないように思えますが、胃腸を温めることが新陳代謝を高め皮膚をきれいにしていくことに繋がるのです。
最近、腸が免疫機能に重要な役割を果たしていることがわかってきましたが、どんな病気でも胃腸の冷えを改善することが大切です。
冷たい飲み物やアイスなどが好きな方は、胃腸を冷やしすぎてないかご注意ください。
続いて、「自律神経の不調による冷え」についてです。
自律神経は体内全ての機能に関わっています。前に述べた”冷え・のぼせ”も血液ドロドロとともに、自律神経の不調が原因となります。
漢方医学でも自律神経の不調が全ての病気の一番の原因と考え、様々な治療薬が創られています。
その代表が”加味逍遥散”です。
この漢方薬は冷え症や更年期障害はもちろん、様々な精神神経科の病気に頻用されます。
つまり、自律神経を整えれば冷え症も改善するということです。
これまで数回にわたって述べてきたことをまとめると、「冷え症は様々な病気を引き起こすトリガーとなる」ということです。
私たち医師は冷え性を改善するために個々の原因を突き止め一番合う漢方薬を選び処方しますが、患者様自身も普段の生活の中で冷えないように心掛けることが非常に重要です。
特に気を付けていただきたいのが食事です。
私の専門の皮膚科でも、夜冷たい物は摂らないで胃腸を温める食事をとるように薦めています。
こうするだけで皮膚病が改善するからです。
体を冷やすことがいかに良くないことか、おわかりになると思います。
10月は気温の変化も激しく、朝晩は急に冷え込むこともあります。
元気に過ごすために、まず体を冷やさないことに心がけましょう。