目の前にある金融システミックリスクとして、常に意識しなければならないのが、中国のシャドーバンキング問題だ。
シャドーバンキングの仕組を抜粋しますが、2010年中国人民銀行は景気の過熱を抑えるために金融の引き締めに踏み切った。これにより事業を続けるための資金を銀行から借りられなくなった地方政府は銀行を介さない金融取引に頼るようになった。
どうやったかというと、地方政府傘下の投資会社が「理財商品」と呼ばれる金融商品を発行し、10%を超える高い利回りで投資家に販売して資金を調達した。
地方政府は、この資金で都市開発などを続けてきた。
こうして地方政府や企業は300兆円もの資金調達をしてしまった。
高利回りもさることながら、中国経済の減速で開発事業自体が失敗したケースも多く返済不能(デフォルト)が確実視される。
返済不能額は予想として150兆円規模ともいわれる。
日本のバブル崩壊時に発生した不良債権額は50兆円規模、アメリカのリーマンショックが130兆円規模といわれる。
シャドーバンキング崩壊の影響は、まちがいなく世界に及ぶ。
我々日本人は、いずれ中国経済が崩壊するであろうことを念頭に置き常にリスクヘッジを考えておく必要がある。
実際、崩壊が起こった場合、中国政府が人民元の切り下げをするのではとの指摘もある。
人民元はただでさえ、実勢レートから乖離して割安すぎると認識されており、普通にしていれば切り上がっていくと自然に考えてしまう。
しかし中国政府にしてみれば、シャドーバンキング問題の穴埋めとして輸出の促進を図ろうとかんがえれば動機としては十分だ。当然、欧米各国は元の切り下げなど容認しないだろうけれど、何せ中国は核を保有する唯我独尊の国家だし国連の常任理事国でもある。
それに大量の米国債を保有しているため、その売却をちらつかせながらアメリカに迫ることも可能だ。
以上がシャドーバンキング問題の概要ですが、
年初来、日経新聞に連日のように取り上げられていたのが、このところ記事にならなくなっていたので、おさらいしておきました。
興味のある方は、今でている週間エコノミスト7/22号に「中国の根深い地方債務問題」として現状が詳しく取り上げられているので、おすすめします。