アパートに帰り着き、すぐにでもWi-Fiを設定したい気持ちを我慢して まずは夕飯の支度にかかる。狭いキッチンでは材料を置くだけでも四苦八苦。
その前に鍋をメラニンスポンジで磨かなくては!急いで磨いて さぁ白菜を切ろうと思って まな板を忘れたことに気づく。
久しぶりの調理にワタワタしながらも何とか切り分け火にかける。
ガス火を使うのも10数年ぶりで加減がイマイチわからない。
やっと肉団子を投入するところまでたどり着き、蓋をして火を止める。
さささぁ Wi-Fiだ。
設定と言っても電源を入れて、接続でパスワードを入れるだけ。
あっという間に繋がった。
旦那のiPadもこっそり繋げておく。
さぁ何から調べようか
Wi-Fiが届くまでにわくわくし過ぎて、いざ届いてみるとさて何をしよう?旦那が帰ってくるまでの30分、未だ審査結果の連絡のこない仮住まいがダメかもしれないと思い始めていたので、新しい物件を検索してみた。
駅から遠い物件は猫飼育可で何件かある。旦那の通勤の問題だけだから私が送ればなんとかなるかな。一応お気に入りに保存した。
そこへ旦那帰宅。
匂いですぐ鍋に気づき、すっかりお弁当に飽きていたこともあり 嬉しそうにしている。先に夕ご飯にして久しぶりの鍋を平らげ、Wi-Fiにいつ気づくかな? と思いつつもまだ言わず、狭いシンクで洗う鍋に悪戦苦闘していると TVを見ていた旦那が「あ。」と声を発した。
どうやらスマホを充電しようとして、タコ足配線になっていた差し込みに見慣れないコンセントを見つけたらしい。
素知らぬ顔で、スマホに撮ったパスワードを拡大して見せて(旦那は老眼で本体のパスワードは見えない)、「繋げなよ。」 と言うとお互いニヤニヤしてしまった。
長かった。
こんなにネットに繋げられなかったのは初めてのことかも。
まだパソコンはここには持ってこれないので当分はスマホしかないけれど、自由に そしてサクサク検索できることは本当に幸せだ。
普段当たり前に出来ていたことが、急に奪われるって本当に怖いと思った。