出会いは突然のことだった。
例の如く、ネットでサバイバル道具などの画像を眺めていたはずだ。
流れ流れて出会ったのが、『TOKYO 0円ハウス 0円生活』という本だ。
これは、著者がホームレスのブルーシートハウスを紹介しつつ、なぜそれに興味を持ったのかという経緯を綴った本だ。
東京で拾ったものだけで建てられた家なのだが、廃品のバッテリーを使ってテレビやラジカセ等までつかっている。

この本を読んで思いついたのが、世界滅亡後の世界で暮らす人々の暮らしだ。
最新機器的なものと廃品が混在し、貨幣でなく物々交換を行う。

いつも思うが、ホームレスの方の生活に少し憧れる。
東京というコンクリートジャングルで生活する現代のサバイバーだ。
学生服に学生帽、それに日本刀という組み合わせ。
そんな作品はないかとネット検索。
その流れで見つけたのが、この間1月の最後の方に買った『コハエースGO帝都聖杯奇譚』。
これはどっかの雑誌でやってる型月作品をネタとしたゆるい漫画の外伝的作品。
普段は違うらしいが、今回のコハエースGOはストーリー物。
ゆるい漫画らしく、絵も頭身が低い可愛いデフォルメキャラ。
だが、それでも読んでみれば引き込まれる。
かっここいいし、少し投げるのだ。

漫画を評価する際に、絵と話が合っているか?なんてことも重要になってきたりする。
緻密な書き込みが評価されたりする、緻密なプロットが評価されたりする。
この作品はそのどれでもない。
じゃあ、つまらない作品か?
くだらない漫画か?

否、断じて否。
かっこいいと思うし、少し感動するし、読んでいてワクワクして、興奮した。
絵はあんなでも、話は結構シリアスだ。

こういうものもあるのだ、日本のマンガは懐が深い。
このブログを書いてて思い出したが、ディエンビエンフーを初めて見たときの感じだ。
最近、アプモンにちょっと興味を抱いていたんだけど、なんかちょっとこれじゃない感が否めなく、なのでとりあえず昔見てたデジモンのアニメを見ようと。
しかも面倒臭さがりの自分は、TVシリーズでは無く、劇場版の方を見ることにした。
そこで選んだのが、細田守監督『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォーゲーム』
これが面白いのなんのって。これだよーこれこれ感バリバリで。アグモン達を見ただけでちょっと感動したよ。

その感動冷めやらぬなか調べてみたら同じ細田守監督のサマーウォーズの原型になってるらしいと、ぼくらのウォーゲーム・サマーウォーズどちらか見て面白かったなら両方見た方が良いという情報を発見。
早速その日のうちにサマーウォーズを見てやりましたよ。
そして見た感想はというと、面白かったです。そしてかなり同じでした。
違う点は、まずは尺的にサマーウォーズの方が3倍くらい長いし、デジモンアドベンチャーの設定を使わないオリジナルな世界なので、いちいち丁寧に描写及び表現されていました。

でも、自分的に好きなのはぼくらのウォーゲームですよ‼︎

サマーウォーズの家族の絆や人と人との繋がり的な部分はこの作品のテーマ的な部分なのでしょうが、自分的には好みではありません。そんなものがなくても世界は救えます。自分は孤高のヒーローに浪漫を感じる癖なのです。

あと両作品には、時代設定に約10年以上の差があります。これはどちらも現代劇ですが制作された年が違う為です。
サマーウォーズでは、今とほとんど変わらない液晶モニタのパソコンやスマホが登場します。
一方ぼくらのウォーゲームでは、パソコンはブラウン管モニタだし、主人公達は小学生だから携帯電話なんて持ってないので家電を使ってるし、パソコンの回線は光では無く、電話回線ですよ!
ここで自分の癖、もしくはフェチズムが刺激されます、それも強く。
その頃のパソコンやインターネットに強い興味を持っていながらも、家にはそんなハイテク機器は無かった自分は、そのころのパソコン等の電子機器に強い憧れを持っているのです‼︎それは最早、性癖やフェチズムにまで昇華しています。
なので、もうそのLOOKの部分でぼくらのウォーゲームは大名作であると言えるのです。

他にも良い点は沢山あります。
ぼくらのウォーゲームは40分しかありませんが、基本的にはサマーウォーズと同じく世界を救っています。
ぼくらのウォーゲームでは、人物設定や主人公達の動機付け、人間ドラマ的な部分をカットし、問題の発生から解決までを間断なく描いています。濃密な40分です。
一方サマーウォーズでは、115分かけてぼくらのウォーゲームでは尺的もしくはデジモンの世界設定を使う上で入り切らなかったもしくは、入れれなかったものを丁寧に描写及び表現しています。
わざわざこんな似た映画を作ったってことは、細田守監督は上記の様なものを描きたかったのでしょう。

その辺りが、余分です。(かなり私的な意見)
まあ監督がやりたいことと、観客が見たいもの違うのでしかたがないでしょう。

サマーウォーズの方は、家族の絆とかもテーマなので仕方がないが、クライマックスシーンに要らない使えない人間がいっぱいいましたね。
ぼくらのウォーゲームの方は、尺も無いのでその辺はすっきりしていて、いるのは主人公とその友達とライバル的なキャラだけ。
デジモンアドベンチャーのTVシリーズにはもっと主人公格のキャラは居ますが、映画には出てくるが闘いには参加せず。
それに関して主人公の友達の光子郎君は僕らって、いまいち纏まりないですもんね。
と一言。でも彼らだけで世界を救うのです。

まだいろいろありますが、長くなったのでこの辺で。