私の隣の席のファンくんは去年の春転勤してきました。
ファンくんはお金持ちの息子です。
好物はカレーパン
「イギリスに留学してました。高校の時」
私たちが
「韓国も楽しいけど、お金があったらグアムとか、
もっと余裕があったらやっぱりハワイに行きたいよね」
などと話していたら
「ハワイか…物心ついてからは行ってないなあ」
ファンくんはすぐ話に入ってきます。
「あの時は大変でした。
親がバカだから買物しすぎちゃって
飛行機に載せられなくなっちゃって
大量の品物を船便で送ったんです」
別に知りたくない情報を教えてくれるファンくん
年末に福袋の話をしていたら
「福袋、僕も買いますよ
去年はジェラール・ピケの買いました」
ファンくんはとにかく私たちの話に入ってきます。
「僕、タバコはたしなみません。
時々葉巻は吸いますけど」
「土地なんて、
棄てるほどありますよ」
「すごいわね
ファンくんには驚かされることばかりだわ…」
こんな感じなので、ファンくんは課の女子から嫌われています。
でも私は、(体調の悪い時とかはイラつくけど)
お金持ちの考え方を知るのが面白いし、清潔だし臭くないし、
それに仲良くしていた方が何かのとき便利だと思って
毎日、へー、へー、すごいねえ、と聞いていました…
その甲斐あって、彼は(少なくとも表向きは)私を慕って
毎日毎日、やれ実家の車庫には色々な種類の外車がずらりと並んでいるだの、
やれフランス人の女友達がいるだの、やれ大学のカレンダーのモデルになったことがあるだのと
つきることのない自慢話をするようになりました。
そして先日、ついに彼に頼み事をする時がきたのです。
「なんでしょう。僕にできることなら」
「ふ、ファンくんの冬休み、1月最終週だったわよね…」
「私と、
冬休み変わってくれないかしら!?」
「……」
「いいですよ」
「ありがとう、ありがとうファンくん!」
ああ、ファンくんと仲良くしててよかった!
と思った矢先のことであった。
「あ、やっぱ無理だ」
「え…」
・・・・・・・・・・・・
次の日、友達へのSNSである…
そして友達からの返事…
恨むなんて私…でも…許せん
そんなわけで、私はVIXXのソウルファンミを断念。
友達から心配されるほど鬱になっていましたが
急きょ釜山ファンミに参加することにして、息を吹き返しました…
そして、釜山のホテルでエンくんへ手紙を書いた。
「私はエンくんのファンです…
・・・・・・・・・・・・
そして、1月最終週(先週)
キムファンは冬休みを満喫していたでしょうが、
わが課では、彼のやらかしたあり得ないようなポカが2件も発覚して
大騒ぎでした。
明日には、課長に怒られることが
すでに確定しているキムファン。かわいそう
月末の休みを私に譲っていれば
こんなことにはならなかったのよ
聞いてるかしら?キムファン!
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PS:
わたしが釜山に行くとき
海外慣れしたキムファンは、色々と心配してくれました。
「パスポートはくれぐれも忘れないように」
「保険には入ったほうがいいですよ」
「僕へのおみやげは、かたつむりパックがいいです」
イラつくことはあるし、自慢屋ですけど
色々労わってくれるんです。
いいところもあるんです。
自慢屋ですけど。