先日、地元の親友と再会し、秋葉原へ。


行っては見たいというメイドカフェへ行くのだが・・・


その時思ったことは次回。



デアゴスティーニ刑事コロンボ新シリーズ 14 「大当たりの死」



<あらすじ>


犯人は、 宝石商 レオン・ラマー



ある時、貧乏カメラマンのフレディ・ブラウアは別居中の妻ナンシーとの離婚協議の話をしに行った。


当面の問題は、フレディが抱えた借金の負債だったのだが、

その日、ロトくじの当選発表の様子がTVで放送されており、

なんとフレディは3000万ドルを当ててしまう。


喜びと興奮を何とか抑えたフレディだが、

そうなると賞金当選に名乗りを挙げたとき、離婚時に半分をナンシーに持っていかれることになる。


それを避けたいフレディは叔父であるラマーに相談することにした。



相談を受けたラマーは、自分が当選者を名乗り賞金を受け取る。

その後でフレディに渡すようにすればいいんじゃないかと提案。


その計画に賛同し大喜びするフレディ。


しかし、実はラマーは投資の失敗により破産状態にあったのだった。

ラマーは密かにある計画を考える。



当たりくじを預かったラマーは当選者紹介番組に出演。

一躍時の人となった。


その様子をTVで見ていたフレディの部屋には、友人の叔父が億万長者になったことを祝しに来た同じアパートに住む仲間が集まった。

フレディが下の階の友人から預かっていたペットのチンパンジー・ジョーイも含め、仲間たちは大いに飲み騒いだ。

フレディは彼らにシャンパンを振舞いつつ、こっそりと笑みを浮かべた。



その2週間後のハロウィン、ラマーは自宅で盛大な仮装パーティーを開いた。


参加者は皆、大富豪に仮装してパーティーに出席している。


ラマーはかつての大富豪、ジョージ3世の衣装のまま会場を抜け出すと、こっそりフレディのアパートを訪れた。


ラマーは約束の賞金を渡すという話に大はしゃぎするフレディの隙を付き、持参したシャンパンの瓶でフレディを殴りつけ、気絶させる。


ラマーはフレディを浴室に運んで服を脱がし、浴槽にフレディを入れた後で溺死させた


その後、フレディの腕時計の時間を撒き戻して壊した上で腕へ付け直し、事故死したという状況を作り上げる。



その時アパートにある女が訪れる。


その女は、フレディと離婚協議中だった妻ナンシーで、二人は抱き合った。

そう、ラマーとナンシーは愛人関係にあったのだった。



その後パーティー会場である自宅へ戻ったラマーは、「フレディから」という電話を取り次ぐ。

その電話はナンシーが声色を使ってかけてきたものだった。



これでラマーのアリバイ工作は完成した。

事件の目撃者というと、言葉も話せぬチンパンジーのみ。

賞金の当選者がフレディだったことを知るのは自分とナンシーのみ。


完全犯罪は成立した、はずだった。



<関心どころ>


・リアルな描写


「賞金を目当てに甥を殺害する」

今回の殺害動機は現実でも充分起こりえるような内容である。


ラマーとナンシーの密会シーンでは、結構生々しい描写も見られる。


ラマーは自身の投資の失敗とフレディの大金当選が重ならない限り、甥の殺害なんてしなかったであろうし、

結局のところ、フレディは幸運どころか死を迎えることになってしまうという、

ある種の恐怖的なストーリーは実に面白いのではないだろうか。



・製作総指揮が今作からピーター・フォークに


ピーター・フォーク自身が製作総指揮に就いた今作からは、これまでよりも大きなストーリー展開や男女間の生々しい描写が見られるようになる。


これはミステリー作品というよりも、ドラマ作品という面に重きを置くようになったとも言えるだろう。


ただし、旧シリーズに比べるとスタイリッシュでスマートな展開が薄れていった感も否めず、

この辺はコロンボファンの好みも分かれてくるのだが・・・



・決め手は実にユニーク


ラマーを逮捕する決め手となる物証が、実にユニークなものとなっている。


この他にも、フレディが事故死ではないという物証。

賞金当選者はフレディだったという物証など、


ラマーを徐々に追い込んでいく物証の数々は実に魅力的なものである。


コロンボ警部もネチネチとラマーに揺さぶりをかけていく。

決して知能犯ではなかったこともあり、迂闊なミスの多かった今回の犯人に対しては、警部もかなりねちっこい。



<ツッコミどころ>


・細かい点を二つ指摘する


アリバイ工作のため、フレディのアパートからナンシーが電話をかける。

ナンシーは声色を変えてかけたと言うが、


本当に男の声色を出せたのだろうか?


という疑問。


幸い電話を取り次いだ男性は疑問に思うことなくラマーに電話を渡したが・・・



もうひとつ、

ラマーはコロンボ警部に対し、


「TVでの抽選の結果は見ていなかった。その後でなんやかんや(詳細割愛)あって当選に気づいて、ちょうど家に来ていた息子と抱き合って喜んだ」


という余計な嘘証言をする。


そんな余計な嘘なんかつかなくても、番組をちょうど見ていたと証言すればいいだけの話だ。


捜査で息子にそのことを確認される可能性を考えれば、全く持って不用意な嘘は余計としか言いようがない。



・描写不足な点を指摘


物証やストーリー展開は見ごたえもあって魅力的なのだが、


警部がラマーを疑うキッカケ、

共犯者がナンシーであると疑ったキッカケがわかりづらい。


作中できっぱりとそこが明言されていないため、いささか消化不良になってしまっている。



<セミプロ役者の余談>


・名役者リップ・トーン


犯人レオン・ラマーに扮したのはリップ・トーン


代表的な作品を挙げると、「メン・イン・ブラック」シリーズにおけるウィル・スミスとトミー・リー・ジョーンズの上司・役である。


また、TV放映でZ役を吹き替えたのは、コロンボ警部役の石田太郎さんだったことを考えると、実に感慨深い。



・阪脩さん


今回の犯人役吹き替えは阪脩さん


刑事コロンボ作品においては旧シリーズを含め度目の登場である。


旧シリーズでは

作目「指輪の爪あと」 被害者の愛人ケン役

10作目「黒のエチュード」(新盤) 犯人である楽団指揮者アレックス役


新シリーズでは

作目「汚れた超能力」 被害者マックス役

作目「だまされたコロンボ」 イギリスのメディア王 マシューズ役


「大当たりの死」の放映は「指輪の爪あと」の20年後。

時を経てコロンボ作品に出演した偉大な名優である。



・池田秀一さん


被害者フレディ役吹き替えは池田秀一さん


新シリーズ作目

「狂ったシナリオ」での犯人役、

作目

「かみさんよ、やすらかに」ではコロンボ警部の捜査に協力する部下、刑事ブレイディ役で出演。


そして今回は被害者である。


この、犯人・刑事・被害者役で出演したのは池田さんと、あともう一人だけである。

それはまたいずれ。



<総合評価>


描写不足はあるが、作品としての水準は充分高いのでオススメできる。