「西麻布らしい」お店とは・・・
会員制だったり、知り合いが知り合いをよぶ、大人が安心して楽しめる、そんな要素が当てはまるように思います。
この定義にピッタリとあてはまる「霞町三〇一ノ一」。
最近よく一緒にでかける友人もお店のファンだとわかり、共通の友人を誘って一緒に伺いました。
政界や芸能人もお忍びで訪れる、クローズドなのに、アットホームさも感じるとても居心地のよい雰囲気。
オーナーが利き酒師であり、日本各地の産地を訪れて知り合った食材を使っているので、美味しさは本物です。
アラカルトもありますが、五名だったので予算を伝えて8500円のコースにしていただきました。
先付
「道明寺柏餅仕立て」
道明寺の食事版で季節を表現しようという試みのようです。
五月なので柏の葉。
素揚げしてありパリパリといただきます。
上品な甘さの海老餡ともち米に爽やかな苦味が加わり、焼きのりとおにぎりのような食感で面白い。
一杯目は、「シャリキン氷レモンサワー」。
瀬戸内海のオーガニックレモンがタップリと入ったレモンサワー。
スノースタイルで酸味が円やか。「お疲れ様」とねぎらわれている感じがあるアペリティフ。
お店の人気ドリンクだそうです。
造里
カツオ（千葉）、アオリイカ（長崎）、スズキ洗い（愛媛）、飛来幸地鶏叩き もも 胸。
おつくりには、「黒龍」を。
初夏の美味しさの到来を伝えるカツオ、モチモチとした身を噛むと独特の海の香りが口に広がります。
ネットリとしたアオリイカはとにかく甘い。岩塩を少しつけるとその甘さが何倍にも膨らみます。
ほんのりと桜色をしたスズキの洗い。
コリっと身が締まり、洗いにしても美味しさを失わない脂ののり。
名古屋コーチンベースの飛来幸地鶏のムネとモモ肉の叩き。
モモは黒糖醤油、ムネは大吟醸醤油が用意されています。
この一つ一つのこだわりが、心遣いなのですね。
前菜
じゃがいもハリハリ明太子、江戸前玉子焼き、小鮎唐揚げ（栃木） 蓼、神戸ビーフ握り、北寄貝炙り（北海道厚岸）。
じゃがいもは澱粉が抜いてありシャッキシャキ。明太子を絡めると程よい塩味。
江戸前玉子焼きは甘めで、懐かしい味。
小鮎はやはり初夏からの味覚。苦味が美味しい。
牛肉握りは、お米の酸味で神戸ビーフの旨みが引き立ちます。
北寄貝の潮の香りが純米吟醸によくあいます。
おつくりと前菜で、かなり色々な地域の食材をいただきました。
「石鎚」
冷酒でいただきます。
凌ぎ
生素麺（北海道岩見沢）、鮑（山口）、陸蓮根。
ツルツルシコシコという表現の最上級に値する素麺は、鮑と一緒にすするだけでも充分美味しい。
お好みで、醤油ベース、胡麻ベースのタレで。
ｔ
揚物
天婦羅 鱚（江戸前）、水茄子、スナップエンドウ、山椒おろし。
旬の野菜の美味しさが衣を齧ると湯気とともにあふれ出します。
山椒おろし、お初でしたがいいですね！
天婦羅にあわせて「賀茂金秀」。
コース以外ですが、宮崎のスウィートコーンが入荷していたので、追加で。
例えるなら、蜜のような甘さ。
「美味しい！！！！」としか言えません（笑）
そして土鍋でふっくらと炊きあがった新生姜と蛍烏賊の炊き込みご飯。
翡翠色の枝豆が美しい。
飯
新生姜と蛍烏賊の炊き込みご飯、生姜焼き。
そう、〆のご飯には焼酎「百年の孤独」の酒カスを食べさせ宮崎から空輸した豚の生姜焼きがついてくるのです。
これだけでも贅沢な御膳ですよね。
美味しさという意味で贅沢極まりないお食事でした。
オーナーの味へのこだわりとお客さんへの心遣いが、十二分に伝わってきます。
1軒目でなくとも、2軒目でお酒とアテを1品というお願いもできるのが大人仕様。
各自の都合にあわせて美味しいものを堪能できる、真のフーディーのためのお店です。
住所： 東京都港区西麻布２－１２－５ ＭＩＳＴＹ西麻布３Ｆ
電話： 03-6805-3227
霞町三○一ノ一 （居酒屋 / 乃木坂駅、六本木駅、表参道駅）
夜総合点★★★★☆ 4.2
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