STAP細胞の論文の問題、共著者の中で、ただ一人、米ハーバード大のチャールズ・バカンティ教授が、論文の撤回を拒否しているとのこと、その言い分を読んでみると、どうもこのSTAP細胞はこのアメリカの研究者が15年前に着想を得て研究をはじめ、そこに、留学してきた理化学研究所の小保方博士を指導し、今回の論文でも、全体を統括する監督のような役割を果たしていたのだそうです。その自負にもとづき、今度はまずはじめに細胞を細いガラス管に通す、というような、独自のSTAP細胞作製方法を公表し、「データが誤りである証拠がない以上、論文を撤回すべきだとは考えない」と、強気な姿勢をとり続けています。主著者の一人であるからには、この教授を説得しないと論文の撤回はできそうにありませんが、理化学研究所はこの先どうするんでしょう?
 なにせ自分達のアイデア、それに15年を費やした執念とプライド、研究費を確保するための信用など、この教授も色々な事があって引くに引けないという状況にあるのでしょうから、簡単に引き下がるとは思えません。その中でこの教授が公表した詳細な作成法で追試が行われ、STAP細胞の存在と、その作成法が確かに間違いないことを他の研究者が証明したらどうなるか。論文の不備は不備としても、初めてSTAP細胞を世に問うたものとして、その価値は簡単に引っ込めて良いものではなくなるのではないでしょうか? その時理化学研究所はいったいどう出るのか、興味ぶかいことではあります。
 それはともかくとして、では何故この教授は、最初から自分が代表してこの問題となった論文を書かなかったのか、というのがちょっと疑問に感じます。そこまで熱意を込めて自分の仕事としてやってきたことなら、日本からの留学生に譲らなくても、と思うのです。その辺りの事情は色々と裏に何かあるのかもしれませんが、その謎が解ける事は無さそうですね。もっとも、そもそも日本のマスコミに教授を取材できるほどの能力を期待していいのか、という点についてからして、かなりの疑問も有るわけですが、バカンティ教授が日本メディアの取材には応じないそうですし、我が国のマスコミの取材能力を確かめる術も今のところない、という状況なのでしょうね。