5音・7音・5音からなる、江戸時代に起源をもつ短詩文芸です。
サラリーマン川柳やシルバー川柳で人気がありますが、川柳はこれにつきません。
人をからかったり、自分自身を嘆いたり、それも表現ですが、もっと素直にありのままにものを言ってもいいのです。
江畑哲男氏が書かれた「アイらぶ日本語」の中から実例を探してみましょう。
宿題のせいで短い夏休み (小6) 坂下綾菜
二杯目は汗が戻ってくるビール 中沢ひろ詩
この2句は日本語で書かれていますが、次のような句はどうでしょう。
A cup of cofee 朝が始動する
おそらく、江畑氏本人の作と思われますが、これを
ア カップ オブ コーヒー 朝が始動する
と、無理にカタカナ表記にした場合、どうでしょう。
英語を使ってみるという意外性も、表現の一手段です。それくらいの自由なこころであたりを見渡してみましょう。
でなければ、
一碗のコーヒー 朝が始動する
一杯のコーヒー 今朝が回り出す
といった、平凡な句の方がbetterでしょう。
毎日、携帯ばかりでなく、周囲に目を配ってみてください。
句の材料はどこにでも転がっています。あなたの胸をかすかに風が吹きすぎるとき、それはもう作句の始まりなのです。