この間まで、ライブDVDの感想を書いていて、ふと思いました。
私がBUCK-TICKのライブがカッコいいって思う要素の一つに、「自分に酔ってる感じがしない」ってのがあるなぁって。
 
まず櫻井さんですが、酔った感じがする時期もありました。
いつ、とかはわかんないけど…けっこう昔。
でも今は、全然そんな感じしませんよね。
かっこつけてはいるけど、「見せる」ことを意識してるような感じがします。
曲に酔おうとしてはいるでしょうけど、自分に酔ってる感じはしません。
どう見せるか、どう聞かせるか、って工夫してるんだと思います。
その結果、おかしな動きになっちゃったりしてますけどね(^_^;)
 
アニイも、正確に叩こうとしてるからか、酔ってる感じはまったくしません。
オカズ的なもの入れるにしても、自分のノリというよりは、効果的だから入れる感じ。
そもそも、前に出ようとしてないですよね。
ドラムが迫力あるバンドは私も好きですけど、「俺が、俺が」って感じるドラミングは苦手です…。
アニイはそういうのまったくない。
目立とうとしてるんじゃなくて、支えようとしてるのがわかります。
 
そして、弦楽器系の人たち…。
ヒデは、いつもあんな感じだから、「自分に酔ってる」なんて微塵も感じませんよね()
「ふふん」って雰囲気はムンムンだけど()
ゆうたも、昔みたいな不動の時代はもちろん、今もみんなにアピールしてるけどそれは「こっち見て!」って感じではないです。
時々前に出てくるけど、それでも控えめですもんね。
「俺の出番だ!」というよりは、ファンサービスで出てきてくれてるって感じ。
今井も、一番酔ってそうなのに…あんなんだし()
ホント、ギター弾きながら酔ってる風な人って多いじゃないですか。
特にギターソロなんて、自分と自分の出す音にすげー酔ってる感じになったりするじゃないですか。
実際はどうかわからないけど。
もしかしたら、パフォーマンスとしてそういう雰囲気にしてるだけかもしれないです。
でも私、そういうの…苦手で(^_^;)
そういう雰囲気を「カッコいい!」って思う気持ちも、わからなくはないというか…たぶんその人のファンだったらそう思うんだろうなぁとは思いますが。
でももし今井が「俺すげーギター弾いてる感じするだろ?かっこいいだろ?」って雰囲気だったら、嫌です()
やっぱり今井は、足を上げたりクルッと回ったり横歩きしたり反復横跳びしたり…そういう「カッコいいギタリスト」がやらないようなヘンテコな動きをしてるところが愛らしいんです。
上から目線な雰囲気で弾く時も多々ありますが、それは単にかわいらしいです()
 
なんで彼らは、自分に酔ってる感じがしないんでしょう?
インタビューとか読んで、私のイメージがそうじゃないから、そう見えるだけかな?
それとも、下手デビューだったという基盤から?
理由はわかりませんが…とにかくBUCK-TICK全体が、酔ってる感じしないんです。
もちろん、「BUCK-TICKってカッコいいでしょう?」「この曲、かっこいいでしょう?」って自信を持ちながらライブやってるとは思いますが。
でもそれが、自分に酔うって方向じゃなく、いかにBUCK-TICKをかっこよく見せるか、いかに曲をかっこよく聞かせるか、って方向に向いてるような気がします。
 
衣装とかメイクとかパフォーマンスとか…かっこつけてはいるけど、嫌味に見えないのはそのせいかな…。
それも私がファンだからそう見えるのかな…。
まぁ、特にあっちゃんなんて、初めて見たら「自分に酔ってる」感じしちゃうかもしれませんね。
私から見たら、まったくそう見えないけど。
 
それに、この前のニコ生で映画の監督さんが「どのステージも同じテンションで臨んでる」みたいなことを言っていて、それもすごいと思いました。
なかなかできることではないと思います。
やっぱ、波があるでしょうし。
 
でもそれも、「自分に酔ってる感じがしない」ってことと繋がるような気がします。
自分が気持ち良いライブができればいい、って風じゃないですもんね。
自分も楽しみたいけど、みんなを楽しませたいって感じですもんね。
他にも魅力はいっぱいあるけど、この「自分に酔ってる感じがしない」ってのも、BUCK-TICKライブのかっこよさの一つかなぁと思いました。