出産３

院長先生が来て、なにやら準備を始めながら、助産師さんに状況を確認しました。
朦朧としてたし、内容はわかりませんでしたが、トラブルのようでした。

なになになに？
どうしたの？
帝王切開になるの？
とか思ってたら、院長先生に「陣痛は来てるんだけど、子宮の収縮が弱くて、赤ちゃんも弱ってきちゃうから、早く出るように手伝いますね」というようなことを言いました。
といっても、その時の私は「促進剤を使う」ってことしかわかりませんでしたが。

それからまたバタバタでした。
「麻酔打ちます」と膣の横に注射。
「点滴打ちます」と左手に…「あれ？血管がない…あ、血管…に刺してるのに入ってかない！血もでない！！」と、５ヶ所ぐらいブスブス…。
採血とかでも、よく何カ所も刺されます…。
「弱いな～緩いな～」と院長先生。
「深呼吸して！」と助産師さん。
私の耳元で「深呼吸、ふー」と夫…。

ここの産院は、フリースタイル分娩といって、横向きでも立て膝でも、どんな姿勢で産んでも良いということになっています。
でも結局、「仰向けになって下さい」と言われ、足を乗せるところをセットして、昔ながらのスタイルになりました…。

そして、その最中にふと夫を見上げたら、泣き顔で…。
オマエ何泣いとんだ！と心の中でツッコミを入れたら、なんか少しリラックスしました。
そして、あんたの子を産んだるからね！って心の中で言いました。

で、助産師さんの一人が私の上に馬乗りになり、私のいきみと共に胃の辺りを下に向けて押しました。
「頭出た！」
次のいきみで「肩出た！」
院長先生が「次で産まれますからね、頑張って」と。
え、マジで！？産まれるの！？
と思ったらいきみがきて、思いっきりいきんだら、出ました。
最後は、ズルって感じ。

その時の心のＢＧＭは
「完璧な幸福 いつも包まれてた 苦しみのこの世界 ある日産まれ声を上げた 抱かれてた母星にサヨナラを告げよう 胸の音聞こえる 確かに鼓動震え出す目覚めだ」
でした。
実際、半年前から心音は確認できてたけどねf^_^;
「鼓動！」って感じ。


産声を聞いた瞬間、いろんな感情がごちゃまぜになって泣きそうになって、でもそれよりも信じられない気持ちが大きくて…泣かなかったです。

まだ続く…