職場の同僚が、ある日、ツバメの雛を拾いました。
何度巣に戻しても巣から落ちてしまって、エサを貰えない状態だったそうです。
でも、野鳥を飼うことは法律で禁止されています。
一応、保護しているということで、病院で叱られながらも世話の仕方を教わって世話していました。
何とか9月末までに元気にさせて、巣立ちをさせなければなりません。
渡り鳥なので、そのタイミングを逃してしまうと、巣立ちのチャンスは一年後の秋になってしまうのです。
その場合、部屋の中を常に夏の状態にしておかなければならないのです。
同僚は、毎日頑張って世話をしていました。
でも、その同僚は、虫も大好きなのです。
ケータイにはバッタのシールが貼ってあるぐらい。
それなのに、コオロギの足をむしってツバメに食べさせなければなりません。
野生に帰ることを前提に世話しているので、人工的な小鳥のエサは与えてはいけないのです。
しかも、料理をしていると、少し上の場所に止まって、その様子を見ていたり、同僚の肩にとまったりして、なんとなく懐いてきたそうです。
でも、可愛がってもいけない。
自分も寝不足になりながら、そんないろんな辛い思いをしながら、同僚は世話をしていました。
私は、ちびが来た時のことを思い出して、どうか元気になってほしいと願っていました。
ちびも元気になったんだから、きっと元気に巣立ちできるだろう、というような気もしていました。
でも、どうも栄養失調だったようです。
目が開かなくなり(それが栄養失調のせいだと知ったのは、3軒目の病院で)、そのせいでエサも見えず、上手く食べられず、急に弱ってしまって、木曜日に死んでしまいました。
昨日一日、同僚はとっても沈んでいました。
それは、悲しみもありましたが、
「ツバメを余計に苦しませただけだったんじゃないか」
「もっと自分にできることがあったんじゃないか」
というようなことで、自分を責めていたのです。
私は、
「数日間だったけど、巣から落ちてそのまま死んじゃうよりは幸せだったと思う」
「でもそのツバメの生命力では、昨日が寿命だったんだよ」
ぐらいしか言えませんでした。
同僚は
「たぶん、そういう運命だったんだ、と思うしかない」
と、自分に言い聞かせていました。
世話している間も、
「もし無事に巣立ちができたとしても、とても海が渡れるとは思えないから、きっとすぐ死んじゃうだろう」
とも言っていたので、ある程度覚悟はしていたのだと思います。
今日、午前中に職場のバレーボールの試合があったので応援に行ったのですが、少し元気になっていたので、良かったです。
というか、子供が全然落ち込んでなくて、
「ママ、ウジウジしすぎ」
と言っていたのが、なんとも言えんけど…。
改めて、ちびが元気になって良かったなぁ、と思いました。
一歩違えば、死んでいたちび。
でも、私も「これで良いのだろうか」と思っていたのです。
瀕死状態で拾った赤ちゃんネコのちびが動物病院の酸素マスクの中で一夜を明かし、次の日救急病院で骨髄点滴をして、二日連続で命の危険にさらされたことは以前書きました。
8/1 ちびの名前が確定
8/7 遅くなった理由
それまでもずっと下痢が続いてて、そうでなくても母親から乳を飲めなくて、もし拾ってなかったら、きっと死んでました。
入院をさせた夜、そして救急病院に車を飛ばした夜、本当は、迷いました。
「たぶんコレやっても死にますけど、どうしますか?」
みたいなことを聞かれて(こんな言い方はしませんが)、迷いました。
ムダになるかもしれないけどどうしよう?という迷いではありません。
本来なら死んでいたはずの命を、人間の都合で、私たち夫婦の都合で、長らえさせて良いのだろうか、と自問していました。
この行為は、生き物の命を操作してるんじゃないか。
そんなこと、人間が勝手にやって良いのだろうか。
あっちゃんが、死にそうになった猫の延命措置をしたと言っていたことも、何度も思い出しました。
この、自然に背く行為は、罪じゃないか、と何度も思いました。
でも手の中には、まだ体温のあるちびがいて。
死んでいこうとしていたとしても、その瞬間はたしかに生きていて。
この命を救う可能性がある方法を知ってるのに、見殺しにするなんて到底できないことでした。
私のエゴだとしても、少しでも可能性がある限り、諦めることはできませんでした。
もしちびが死んでいたら、「苦しむ時間を引き伸ばしてしまってゴメンね」と思ったところでしょうが、元気になったので、今はまったく後悔はしていません。
良かったのかどうかわかりませんが、そうするしかできませんでした。
この先、病気がちな猫になるかもしれませんが、生きている限り、病院に駆け込んで治そうとするでしょう。
たとえそれが自然の流れに背くことであっても。
たぶん。
その同僚も、
「こんな思いしたくないから、もう拾わない」
と言っていましたが、もし来年同じ目に遭ってるツバメを見たら、ほっとけなくてきっと保護するんだろうなぁ~と思います。
最近のちび&にゃあ。
ある日、帰ったらこの状態でした。
1.5mぐらいあければ、パーソナルスペースを確保できるらしい。
(つか、この右側に写っている上着は…私の…とうとう冬モノをしまう前に、夏が終わろうとしています…ガリガリくんも、食べてないけど)

以前より見て頂いているみなさま、ちび、でかくなったでしょ?
ついでに、この時のにゃあの正面からのアングル。

と、起き上がったちび。

今日は、これから6月に結婚式を挙げた友人の二次会に行ってきます。
(なんで今更二次会やるんだろ…?)